昨日は、珍しく12時くらいに寝ることができたのですが、2時ころぱっと目が覚めて、メールを見てみると、その日の男性のクライアントさんからで、しかも彼はイチロー好きで、この日のセッションのあとにイチロー引退のニュースが飛び込んできて、そのまま記者会見で、それを見て号泣したと書いてありました。

 目が覚めてしまったので、既にYouTubeにアップしてあったフルバージョンを1時間30分くらい、夜中なのに観てしまいました。まったく眠たくならず、記者がどんな質問をして、イチローがその質問をどう感じて、どういうような答えをしたのか? しっかり聞いていました。

 クライアントさんは号泣したとありましたが、私はなんだか楽しんでみているほうで、それは答えているイチローの雰囲気に自分がペーシングしてしまったのか、なんだか、まだ何かが続いていくような感じがして、単に「ピリオド」という感じに捉えていたからかもしれません。きっといつまでも、ルティーンは変わらずに、人の喜びが自分の喜びである人生が続いていくのだと。



 中でも、以下の質問の答えが一番印象的でした。

──子供の頃からの夢であるプロ野球選手になるという夢を叶えて、今、何を得たと思いますか。

 成功かどうかってよくわからないですよね。じゃあどこから成功で、そうじゃないのかって、まったく僕には判断できない。だから成功という言葉は嫌いなんですけど。

 メジャーリーグに挑戦するということは、大変な勇気だと思うんですけど、でも成功、ここではあえて成功と表現しますけど、成功すると思うからやってみたい。それができないと思うから行かないという判断基準では、後悔をうむだろうなと思います。できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい。その時にどんな結果が出ようとも後悔はないと思うんですよね。

 じゃあ、自分なりの成功を勝ち取ったところで達成感があるのかというと、それは僕には疑問なので。基本的には、やりたいと思ったことをやっていきたいですよね。

──何を得たか。

「こんなものかな……」という感覚ですかね。それは200本はもっと打ちたかったし、できると思ったし、1年目にチームは116勝して、その次の2年間も93勝して、勝つのってそんなに難しいことじゃないなってその3年は思ってたんですけど、大変なことです。勝利するというのは。この感覚を得たことは大きいかもしれないですね。

 先日、知人と宇宙の話をしていて、「成功することが確実だから、そこにお金をかける。なんて決定の仕方できないよね」と。なのに、結果が出る保証がないと、やらないなんていう人は、結果なんて逆に出ないと思うんですよね。

 「成功するからやる、できると思うからやる」というのではなくて、「やりたいと思ったらやる」これがいつだって大事なんだということを、改めてレジェンドから学びました。

 面白いインタビューでしたよね。英会話の先生に話すと、「毎日カレーを食べるのを辞めますか?って、僕なら最初に聞いてみたいね〜」と。ジョークを言っていましたが、イチローもジョークを交えた素敵な、かつてない、最もカラットした引退会見でした。何度も言葉を見直してみたいです。そして、「元イチロー」になった、今後の活躍も楽しみです! 

イチローインタビュー全文