1,2か月に1度のペースでセッションを何年かしているクライアントさんが、「また結局ここになる。ふりだしに戻ったように感じている」ようでした。パートナーに対して、寂しいと感じる気持ちがまた強くなってしまったようです。仕事も家も物理的にはいつも一緒にいるのに、何故でしょうか?

 コーチング以外でも専門的なところへ行って話を聴いてもらったようなのですが、「鬱ではなさそうだから、また何かあったら来てください」ということを言われたようです。周りの友人にも話を聴いてもらったり、家族にも希望を聞き入れてもらったりと、気持ち的な負担も楽になってはいるけれど、ふりだしに戻った感じ。ご自身でも考え方や捉え方を変えるとか、自分の好きなことをしてみるとか、試行錯誤してみたけれど、やっぱり心はもやもやとしたままのようでした。

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 セッションを継続しながら、いい調子の時と、振出しに戻った感じのと、繰り返しているようでした。色々と試行錯誤した上での私との2か月ぶりのセッションということもあり、私は気づいたことがありました。

 一見、パートナーシップの問題と見えて、「相手に期待するのを諦める」という考え方に変えるべきなのではないかと、クライアントさんは頭で思っているようでした。

 私はそれは大人の考えというよりも、我慢のようなものに感じたので、「諦めるという形で解決させるのではないくて、諦めないで解決する方法を考えましょう」と言いました。

 それでふと私が気づいたことがありフィードバックしました。「今はパートナーシップに投影して寂しい気持ちが出ていますが、それは今に始まったことではなくて、子供時代からの癒されいない感情だと思うのですが、子供のころ寂しい思いをしたことはありませんでしたか?」と。

 すると、クライアントさんが寂しいと感じたときのことを話し始めました。どうやら、今の寂しい感情とつながっているようです。そこが癒されていないから、また寂しい状況を作り出してしまうのでしょう。インナーチャイルドが気づいてほしくて、出来事を引き寄せているかのようでした。

 先月、あるクライアントさんも繰り返す寂しい感情を抱いていたので、インナーチャイルドセラピーを受けてみたことがありました。そのセラピー後に私とのセッションもあったのですが、明らかに声が変わり、今まで執着していたところが、手放せる気持ちに変化していたのです。癒されると、あの心のブレーキは今までなんだったのだろう? というくらいスッキリします。

 このクライアントさんも、インナーチャイルドセラピーを受けてみることを提案しました。不思議とそれだけで「気づいてもらえた」とインナーチャイルドが反応したかのように、クライアントさんの声も明るくなりました。今日、セッションを受けて本当によかったとおっしゃいました。セラピーはこれからなのに!

 最近、パートナーに子供みたいな感情をそのままぶつけるような状況になったとき、「なんか、小学校5年生みたいだね…」と言われたそうです。
 今まで感情に蓋をしていたのが、今は感情を出せているということが、コーチングを継続しての変化だったのかと、思いました。今は、素直な気持ちが出てきているわけだがら、自分の気持ちを聴いてあげられているということ。寂しい気持ちをいやすタイミングになったということです。感情の上にコンクリートを固めてきたのが、ようやく破壊されたかのようです。

 残りの時間は、仕事のことについて建設的な話になりました。まだセラピーの前ですが、気づいてもらったことでクライアントさんも安心したようです。「コーチングの申し込みをポチっとした途端に解決した気持ちになる」とたまにおっしゃるクライアントさんがいらっしゃいますが、それは心の声が反応しているいい予感です。

 セラピストをしているクライアントさんにまたお願いしました。インナーチャイルドが癒されたら、いままでコーチングで色々と出てきたアイデアも一気に行動に移そうという気持になっていくでしょう。行動をしているからこそ、ブレーキにも気づける。ふりだしに戻ったとおっしゃっていますが、前進している証拠だと思います。