人が1000問読める質問集となると、なにかしらの流れを作らなくてはならないと思いました。ただ1000問を並べようとしていたときは、「自分を知る質問」「インスピレーションが湧く質問」「子育ての質問」など、目次を作って、それぞれ100問ずつくらい考えようと思っていました。実際にそう分けてワードをファイリングしていたくらいです。

 ところが、そのような当たり前な発想では、物足りない感じがしたので、知人のスピリチュアルカウンセラーにも相談に乗ってもらうことにしました。これまでも何度も、行き詰まり感から突破できる視点を提供してもらいました。そっちの道で苦しいのなら、その裏に答えがある。考えてみたら、とても自然な考え方にオチがつく。それがスピリチュアルな観点だと私は理解しています。


 今回の私の案件、1000問のフローについて、どう解き明かしてくれるのでしょうか?

「堀口さんは、読者の方に質問でどうなってほしいんですか?」

「いつも同じ毎日から、毎日違う楽しい毎日になることですね」

「人がそうなるとしたら、そこに何が起きたら、そうなれるのか?」

「それを質問で気づいてもらうように導くことが、質問の使命ですね」

「悩んでいる人は、自分に自信がない。自分のことでいっぱいいっぱい。外部からの影響で悩んでいることが多いですよね。それをどう自分に矢印を向けるのか? ですよね」

 話しているうちに、質問で何ができるのか? という、そもそもなことが見えてきたのです。

 悩んでしまう人は、問題の本質を知りつつも見て見ぬふりをしてしまうことが多いはずです。問題解決には本人の気持ちが自発的に変わって、真正面から取り組むしかないと気づく必要があるのです。

IMG_9082 「どうしたら幸せだと感じられるのか?」という本質的なものを追及していくこと。それを、質問だけでなく、私がコーチングセッションでクライアントさんの視点を変えるときに有効なフィードバック的な質問もいれていくと、より自然なのではないか? と。

 次に、全体の流れについてです。質問しか並べませんから、ストーリーはこちらでは作れません。質問だけですから、その答えの連続=読者のスクリーンの中がストーリーです。つまり、そのスクリーンの映像を作っていくガイドとなるのが質問の役割です。問いかけだけで、起承転結を作るには?

 具体的に言うと、最初の状態が、「まあまあな感じ」から、ラストは「とってもハッピー!」となるために、どんな経路をたどる必要があるのか? ということです。


 コーチングセッションでは、「最近どうですか?」から入るわけです。まずは、この質問集のクエズリーとの信頼関係をつくる、いわばアイスブレイク質問から入っていくのが自然なのではないかと思いました。普段同じ人と会う機会が多いと、「最近どうですか?」さえも質問されないことのほうが多そうですから、それを質問されるだけでも、気づけることはいっぱいあるでしょう。最初の200問くらいは、質問に答えることに慣れる場を作ることにしました。

 そして次は、自分を知るための質問へとつながっていきます。地道に章を積み重ねていくことで、後半のほうの未来をイメージする質問が、きっと入りやすくなるのだと考えました。そうすれば、質問だけどストーリーがあるという流れを作れるのではないかと。

 クエズリーがガイドとなって、いろいろなところに探しに連れていってくれるのです。過去へ行ったり、現在を見たり、未来を想像したり。感情、考え、無意識、理想、見えていないものを見せてくれる質問を投げかけるのです。
「幸せに感じるために、発見しなくてはないけないもの探し」のガイドが、クエズリーです。知人のおかげで、自然な流れが見えてきました。


 次の課題は、「1000問が、ずっと流れるには?」です。

 流れるといえば、映画『バードマン』(2014)は、ワンカットで撮影したかのようにつなげた映画で、場面が変わることが一切ないというものです。TVはCMがあることで、中座も可能ですから、ワンカットにすることで、集中力が続くものになると思います。まあ、とにかく面白い映画でした!

 映画『Before sunrise』シリーズも、ずっと流れているかのようです。最初から最後まで二人の対話が続いていきます。対話だけなのに、退屈しないというミラクルでロマンチックな映画です!同じ監督の『6歳のボクが大人になるまで』は、撮影に12年間掛かったという、12年間の人間の成長をつなげて3時間弱にまとめたという映画ですので、ここにも人生の自然な流れを垣間見ることができると思いました。

 その3つの流れる感じを、この質問集に取り入れられないか? と考え始めました。

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