転換期にもやもやとした不安を感じるそうです。
 「自分としては、ひとつのことを長く続けるのは、続いてしまえば得意な方だとは思っています。ただそれを始めようとするときや、変わろうとしているときに、とてもストレスを感じたり、パワーがいるような気がしています。3月はもうすぐ異動があるのですが、環境が変わることに不安になってしまう自分がいます。自分が異動のときはもちろん、他のメンバーが変わるときも。逆に言えば、今の職場って人の入れ違えが少なく、ほぼ年に1回くらいしか変わらないので、保守的になってしまうのかなとは思いますが…」と、クライアントさんご自身で自己分析されていました。

 さて、セッションではどうなっていったでしょうか?

 「逆に、同じ環境にいることに安心感を持つタイプなのかもしれない。やってしまえば大丈夫なのに」とおっしゃっていました。 
 なんとなくの不安、でもなるようになるというところ。今を生きるためには、要らない不安です。このような感情は、毎年この時期になると、頻繁に現れるようでした。しかも子供のころからのようです。

 色々な理由をクライアントさんは考えていらっしゃいましたが、ここは簡単。「もうこの感情は十分に味わいました。手放します」と言って、感情を手放す儀式をすることを提案しました。具体的には、紙に書いて燃やすという手順です。

 「そう言えば感情に振り回されることがあるかも」と話は続いていきました。

 先日会社で、「ワークライフバランスの研修」があったようで、「仕事、家庭、自分、コミュニティ」にそれぞれどのような割合で関わっているか? 100%を振り分けるものだったようです。
 クライアントさんとしては、旦那さんと二人暮らし、近くにご両親が住んでいる。共働き。趣味の時間もある。というライフスタイルなので、3:3:3:1といった感じだったようです。
 しかし、同僚の女性は、子供が3人いて、「家族の時間がほとんどで、自分の時間は1%もありません!」と言ったり、やはり子供がいる男性も家族の時間のところに7割もマークしていたようでした。それを見たクライアントさんは、「家族が増えるとそういうことにもなるんだ。私は旦那さんとの時間を増やさなければいけないかな。家族のことを思って充実させたい」と思ったとのことでした。

 しかしそう答えるクライアントさんの声は、どこかうわべのような印象も受けたので、「実際どうなんでしょう?」と、もうひとつ質問を入れました。

「よく夫婦で旅行へ行ってますし、両親も元気でよく会います。無理に変えなくてもいいのか。焦っていますね〜」
「自分の暮らし方に自信を持てていないのでは?」
「はぁ…子育てをしているから時間に余裕がない人、自分が1%の人が尊い、みたいに思ってますね〜」
「自分のことが出来ていない。本当に尊いのでしょうか?」

vcm_s_kf_repr_720x720 クライアントさんは、思い込みに気付きました。仕事柄、子供を持つお母さんと接することが多いようです。知らず知らずに自分と比べてしまい、そうでない自分に罪悪感を持っていたのです。お客様と接するときは、自分を消して接することが必要です。「相手は相手の幸せの形がある。相手と関わるときは、相手の幸せの形を成就させることをサポートする。自分を入れずに考える」ことです。

「自分は自分でいまのライフスタイルで、十分幸せですね。ただ地域的にも、保守的な人が多く、私のような夫婦2人の生活をいいなぁとは言われない環境にいるだけかもしれないですね」と自分のことをようやく認められたようでした。

 子供がいる、子供がない…に関しての焦りについて、これまでのセッションでも何度もでてきたのです。自分と相手の幸せの形は違うといくら考えてみても、感情的にはクライアントさんのなかで、ひっついたままのようでした。たまたま、ツンツンされる感じで、なんとなく回避してきたのかもしれません。まだ、燃やしていないからでしょうか。(笑)
 今回、思い込みに気付き、罪悪感という形で存在していることがはっきりと分かったことが、手放す儀式へと繋げていかれたのでしょう。なかなか気付きにくい自分の無意識のことが、セッションで引き出されました。

「これまでも、焦りについて扱っていましたが、燃やしてはいないですよね〜(笑)」と私が言うと、「はい、燃やしていませんでした!ブログ上で、他のクライアントさんがどんどん燃やして手放しているのに、私やってないな〜とは思っていたんですけどね」と笑ってお答えになりました。

 ところで、前回のセッションで、運動の必要性を感じて、旦那さんと一緒に行けるようなヨガ教室を探していたそうですが、ピンと来るものが見つからなかったようです。しかも、旦那さんは花粉症も患わっており、もともとインドア派で、運動する気持ちもあまり起こらないタイミングのようでした。

 セッションの中で、手放すことを考えてきたことで、私は選択肢を増やす提案を投げかけてみました。
「ヨガは、自分だけ先に行って、旦那さんはあとから入会するのもいいですよね〜」

「あ!自分だけの時間を持つことに罪悪感を持っていて、ヨガも旦那さんを誘わなくてはいけないと思っていたんでしょうね。だから、教室が見つかりにくかったわけですね〜。自分が教わってきたことを、家で教えれば、コツコツ派の旦那さんも日課に取り入れるでしょうね〜あはは!」

 セッションのなかで、「手放す」ことを話していただけで、もう考え方が変化したようです。
選択肢が増えたことで、行動のハードルが下がりました。

 3/6が満月でしたから、罪悪感、思い込み、焦りからくる不安…。恐れ…。これらを手放すタイミングですね。

 「手放す儀式」レポート楽しみにしております!

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

手放したい感情は何ですか?