「歯を自分で治したことある人?…いないですよね。歯を治すには、虫歯になったところを削って、削っているときはちょっと痛いけれど、削り終わって、その上から新しい詰めものを入れて治りますよね。ヨガも同じことが言えるんです。痛きもちいくらいに刺激を入れて、血流よくしてあげて、それで体の痛かったところもよくなっていきます。だけれども歯の治療とは違って、痛ければ、それ以上痛みを感じたくないからって、やめてしまうこともできますよね。痛いところを通って、血流をよくしてあげて、よくなっていくから、向き合ってあげることが必要なんです。感情も同じことで、向きあうのが辛い感情も、辛いところを通って、よくなっていくんです。向き合わないでいると、そこはそのまま放置した状態になってしまいます。痛いところにも向き合ってあげること、意識してみてください」

 ヨガの先生が、わかりやすい喩で、「向き合う」についてシェアしてくれました。
確かに、虫歯の場合、痛いのを承知で治そうと歯医者さんに行きます。しかし、日々の暮らしの中で、向き合わないでも済ませることができてしまうことって、いろいろな局面であるんだと思いました。

 ちょっと今は辛いけど、もうちょっとやろう…そんな努力の繰り返しで、ある日突然できるようになってしまえることもあります。ヨガを始めて5年目に入ったのに、毎回痛いですが、身体と向き合う時間を持つことによって、自分の身体の調子のことを自分で知っていることが、安心感にもつながっています。ヨガをしなければ、一生動かさない筋肉もあるんだろうな、と思うところにまで手を入れるので、身体の可能性がどんどん広がります。

vcm_s_kf_repr_588x884 「感情に向き合うこと」を知ったのは、2010年あたりの頃でした。私は、それを知らずして、独立して4年間コーチをしていました。きっと、行動にフォーカスことに偏った私のセッションが恐かった方も少なからずいらっしゃったと思います。

 私が、「感情を味わって手放す」を知ってから、やはりそれを知らない方が非常に多かったことにも気づきました。セッションの中、メールのやりとりで、「そのまま味わってください。雨のち晴れになります」と教えることも増えました。
 感情を味わって手放すと、以前には恐れていた行動が、すっとできるようになったりするのです。

 私も、色々な感情が出てきてしまって、半日うずくまったりしたこともありましたが、でてきたら、「よし!味わうぞ!」というのが、段々と楽しくなってきてしまいました。そのあとに、スッキリすることを知っているからです。
なんだこれは? え?5年前のがまだいたの? なんてこともありました。もしかしたら、5年前のまたその前かもしれませんが。
 自分のことを責め続けていたままのことも、ふとした他人の一言がきっかけで、傷口に気付いてしまうこともありました。自分を許すタイミングです。

 虫歯を放置したら、もっと悪くなる。感情もその都度向き合ってあげて、痛いところを通りながら、解放することが、オープンで、リラックスしながら生きていけることにつながるのです。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

今日はどんなことに向き合いましたか?