「次の仕事を探すのか? 休むのか? これからのこと」がテーマの単発セッションでした。そこがテーマになった理由としては、休むことと、やり過ぎのアンバランスさを感じることがあるからだそうです。
 ここ最近は、熱心にやりたくない時期にあたっているそうで、以前は楽しめていた趣味も楽しめなかったり、休みの日は、何もしたくなくなって家に籠っていたり、やけ食いに走ってしまうこともあるようです。人との約束も、その日の気分でドタキャンすることもあるということでした。
 そういった自分の行動が、あとあと自分を責めることにつながって、負のスパイラルになっているかのようでした。

 「休んだ方がいい」と会社のカウンセリングで言われることもあって、休んだ方がいいんだろうなと思うけれども、「休んだあとに、働くぞ!となれるかどうか不安」だから、止まらず動いていた方がいいんだろうなとも思うようです。不安がさらに自分に追いうちをかけていました。

 いろいろと現状をお聞きして感じたのは、1回1回の選択をワンクッション置いて、ゆっくり考えてみることで、自分を責める行動になることも減るのではないかということ。また、未来の完了してない不確かなことを決めつけて、行動ができなくなっている傾向のようです。だんだんとクライアントさんの観ている世界が見えてきました。クライアントさんもご自身を客観的に見られてきたようでした。

 ここで、「ゆっくりしてしまったら、そのあと動きたくなくなるのではないか?」と思っている未来の不安について考察してみました。

k6 「ゆっくりしたら、そのあと動きたくなくなるのでは?」と思っているということは、「ゆっくりすること=悪いこと」になっているということです。本当にそうなのでしょうか? 

 日本はせかせかしているところがあるという話になりました。「電車のアナウンスも説明が増えましたよね」とクライアントさんがおっしゃいました。「山手線が3分遅れます」ってアナウンスは、必要ないんじゃないかと、いつも私も思うのです。(笑)
 セットメニューで店の回転を速くするのはわかりますが、時間があるときは、メニューをゆっくり見て、本当に食べたいものを見極めたいもの。見極めるには、ゆっくり時間がかかるものです。
 ゆっくり話すことで、自分の心の中の言葉とアウトプットが一致することでしょう。そういうときは、とてもスッキリします。
 100年以上もかけて、サクラダファミリアが創りつづけられています。壮大な物を創り上げるのには、時間がかかるのではないでしょうか。

 次に、今の選択をワンクッション置いて考える習慣をつけることについて考えてみました。
 「焦りから来ていないか?」「本当に必要か?」「少し先の未来もそれを使っているかどうか」まで考えて、見極められる自分になることで、自分にも安心感がだんだんと蓄積されていくものです。 

 また、自分を無意識で責めてしまうことについても考えました。
 私は以前、「自分が何をしたいかわからなくなった」という悩みを、知人に相談したとき、「ゆっくりすることです。旅行にでも行ってきたらどうですか?」と言われ「滝に打たれに行った方がいいですか?(笑)」と答えたのです。そのときに、「ほらまた自分を追い込んでいる」と言われて、自分を責めている言葉を無意識で使っていたことに気づかされました。
 それから、決して自分を責めないことを決め、ニュートラルに事実をみていくことに焦点を当てるように自分を慣らせていったのです。

 自分が自分にかける言葉を見直す習慣が、やがて信念に定着し、潜在意識も変化していきました。自分に安心する言葉をかけられるようになったら、人からも安心感があるとよく言われるようになったのです。今をしっかりと見つめることができるようになったのです。

 私の体験談をシェアしながら、クライアントさんが、「ゆっくりすること」を許可出来てきたようです。
 せっかちに行動してしまった行動の結果が、自分を責めることにつながっているのなら、その都度の選択をゆっくりと見極めていくことです。
 そして、未来の不安で、今を動けなくすることについては、「その不安は未来のことだから、その時になってみないとわからない。今、目の前のことに集中しよう」と、「今」に焦点を当てることを意識する習慣を持つことが、課題として浮かび上がってきました。今のベストの積み重ねが未来を創ることは確かなことだと思います。
 日々の選択、行動、言葉がけの習慣を細かく見直していくことは、自分の潜在意識を変化させていくのです。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分の本心からの言葉に気を配っていますか?