
「諦める と 執着する」、「諦める と 願う」、「諦める と やめる」、「諦めない と やめない」など、言葉の定義を色々と考察していきました。
話していくうちに、ある参加者の方が、諦められないでいるから、力が入ってしまうところが見えてきたのです。
前回もコミコレに参加されたその方は、3か月前の自分の行動力が50点だとすると、今回のコミコレでは、80点まで到達したように感じるほど、軽くなられたようです。家族にコーチをつけていることをなかなか説明できなかったようですが、自分自身の変化を親にシェアすることが、自然にできるようになるほど、親とのコミュニケーションも変化されたようでした。それもあって、また今回もコミコレに参加しようと、思ったようです。

播磨さんと私で考察を深めることを手伝って見えてきたのが、「評価」というところでした。さらに深めていくと、「遠慮」や「我」というものがでてきました。
セミナー後の懇親会も話を深め続けていました。今度、店長会議があるそうで、何かを発表する機会にはなるようですが、その「お題」がまだ知らされていないので、何を話していいかも考えられていないとおっしゃっていました。また、前回うまく話せなかったと感じたことで、苦手意識も持ってしまったとか。
そこで、クライアントさんとしては、その日の流れで、前の人が話したことになぞらえて、話すしかないのかな? と考えているようでした。
私はそれを聞いて言いました。「テーマが決まっていなくても、話すことは大抵自分の店の戦略のことでしょうから、決意表明の場として、自分のプレゼンをしてみてはどうですか? 私がもし店長だったらそうするし、人と違うことをする世界に行くことが、評価の世界から抜けることだから」と。
クライアントさんは、ハッとしたようでした。そういうちょっとした自分の考え方にも「評価」が根底にあるということに。
「プレゼン」という発表の場を持ったことのないクライアントさんでしたので、私がもし店長だったらこうするを例として挙げ、イメージしてもらいました。
前の発表者になぞって、自分の発表の言葉をその場で決めるよりも、「準備して臨む」という新しい行動をとることで、きっと「評価」というブロックも離れていくのだと思います。もし、その場でプレゼンする隙がなかったとしても、その準備は、近々上司に会ったときにでも披露すればいいのです。しなかったとしても、自分の考えを内から外にだしたことが、クライアントさんにとって、新しい行動になるのです。
ブロックの存在を受け容れ、突破するための行動が決まりました。新しいパターンが生まれます。
私の話を聴きながら、頭の中でイメージを旋回させていらしたようで、「自分で宣言することって大事ですね」とクライアントさんが体感をされたようでした。
「諦める」というコミコレのお題が、今年全体のテーマである「後悔」に、やっぱり繋がっていました。「諦める」について問い続けた結果、自分をブロックしていたものの正体がみえてきたのです。
一つ諦めたことで、行動が変わり、クライアントさんの願っていることへ、確実に一歩近づいたことでしょう。もちろん今まだそこへ辿りついていないけれども、辿りつけるだろう、ということを私もなんとなく体感できてしまった、そんな気がしました。
「諦めると、願いがもっと大きくなる」というのは、一つの答えになったのかもしれません。
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