ここ数年、停滞していたということから、90日コーチングを申し込まれたクライアントさんが、1回目のセッションで、周りの提案的な誘いに反射的に“NO”と言っていることが多いということが見えてきました。
 翌日に早速、上司の提案に”NO”と言いそうになった自分を発見したそうです。それから、すぐにNOと言わずに受け入れてみることにチャレンジしていったら、この1ヵ月間動きが出てきて、友人からの誘いで、マラソンにもチャレンジすることになったようでした。スポーツ用品店で、形から揃える行動も、とても新鮮に感じられたそうです。

 しかし、いろいろとYESと言うようになったら、たくさんなだれ込んできて、1個ずつ、じっくり考えたいと思うけれども、時間が取れていないそうです。気持ちがおわれているのか、定時で仕事を終えて時間はあるのに、収集がつかなくなっている気持ちになって、全部中途半端になってしまっている気がするそうでした。

 そんなに時間がないと感じながらも、マラソンの準備はどうしているのかな? と思って、ランニングは、いつしているか訊いてみると、「ランニングは仕事帰りに組み込むようにしているんですよ。生活に組み込むようにしないと、続かないと思って、会社帰りに走れるようにしています。会社が制服なので、マラソンが出来る服装で出勤するようにしています」とクライアントさんはおっしゃいました。

00148998 私は、マラソンが出来る服装で出勤して、自分を走ることに追い込もうとしているようにも感じました。確かに、帰りに荷物を持ったまま走れないですから、効率的ではありますが、家に帰ってからでもいいのではないかと。(笑)
 そんな疑問から、私は気づいたことがありました。生活の中に組み入れてすると言うことは、面倒くさがりの自分のための対処法であり、つまり、セルフイメージが面倒くさがりの自分になっているのではないかと。
 クライアントさんに、そうフィードバックすると、まさにそのようで、ご自身では全く気づいていなかったようで、驚いていました。
 となると、普段の生活の中のいろいろなことに、「面倒くさがりのための対処法」が施されているはずです。
 例えば、すぐ出かけられるために、どの服にも合うカバン。コーディネートを考えなくても履ける無難な靴。私がそうでしたので。(笑)
 しかし、そんな私も今では、服、靴によってカバンを変えます。またそのカバンの大きさに合わせて、お財布も3種類持っていて、その都度入れ替えて使っています。たった2分位の事なんです。
 私は、色々効率的にすることが好きなところもあり、策を考えたりもしますが、あるときから、非効率も楽しむようになりました。面倒くさがらず、こだわりのある自分というセルフイメージはいい感じがしています。

 効率を考えることも必要ですが、「面倒くさがりだから」は、手放してもいいかもしれません。
 クライアントさんも、話しているうちに、「フットワークが軽くなりたいと思っていたので、面倒くさがりを手放します!」ということで、次回の満月に紙に書いて、手放す儀式が課題となりました。

 次のテーマは、仕事場のモヤモヤについてでした。話しているうちに、隠れていた感情に気づいたり、受け容れることで真実が見えてきたり、スッキリしていったそうです。この「話す」というプロセスも、面倒くさがらずアウトプットすることは大切なことであると、クライアントさんも改めて気づかれたようでした。

 あと10分位あったので、「いろいろなことが中途半端に感じることについて」もう一度戻りました。
 全部に向き合えていない感じ。課題が終わっていないのに、次の課題が来ること。実際、本を読み終わっていないのに、また次の本を紹介されるようなことが重なるということに、中途半端な感じを抱くようです。
 この感じについて、一緒に捉え方について考えていきました。

 例えば、学生のとき、どんどん教科書が進んでいくものです。しかし学生のときは、中間テストや期末テストが節目となり、そこでまとめて勉強をして、次の学期へと進むシステムがありました。テストのお陰で、教科書の難易度が上がっても、やはり取り組めていくものです。社会人になると、節目がありません。自分で意識をするかどうかです。ただ、流れている感じが、中途半端と感じるのではないかと、見えてきました。

 もし私が、セッション後、フィードバックシートとこのブログに記事としてまとめる作業をしなければ、1回1回のセッションは、ただ流れていって、次にクライアントさんとセッションの機会を持つときに、記憶が違うのではないかと思うのです。
 実際に、独立して2年目まで、フィードバックシートをお送りしていなく、クライアントさんとのセッションの内容が曖昧になって、クライアントさんから、その場で契約を打ち切りにされたことがあったのです。自分の未熟さを痛感し、その次の人からフィードバックシートを自分のために義務付けたという経緯があります。

 クライアントさんは、いろいろな課題に中途半端さを感じているようですが、そんな私とのセッションだけは、課題をこなし、進んでいる感がするとおっしゃっていました。

 セッションでは、なぜ出来ていると感じるのか? を分析していくと、私も気づかせてもらったことがありました。
 セッション準備用紙→セッション→フィードバックシート→セッションとセッションの間の報告メール→セッション準備用紙→セッションというふうに、自然と振り返りの習慣ができているからだということに。
 「面倒くさがり」と潜在的に思っていたクライアントさんも、気づかないうちに、私の作ったシステムに乗っていました。少しずつの積み重ねで、自然と課題クリアにつながっていたのです。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

振り返りの習慣は何かありますか?