P1090595 2014年のセミナー。1回目のテーマ「伝える」を開催しました。
 コーチングセッションでは、「自分」について考えるセッションに次いで、「相手にどう伝えるか?」も多いテーマです。

 私もコーチの仕事をさせていただきながら、「伝える」ことは、とても悩んだところであり、私の伝える言葉で、クライアントさんの視点が変わっていったり、癒されたり、気づいたり、ときには落ち込ませてしまうこともありました…。伝える言葉選びはとても重要だと感じています。

 例えば、どんな励ましの言葉を選んだとしても、伝わり方がどうか? というところが肝心です。

 ネガティブな気持ちを持っている人に、ポジティブなことを言うと、ポジティブな言葉であっても、相手は否定的な気持ちを持つのです。また、逆なこともあるでしょう。


 つまり、相手が否定のニュアンスを受けるときというのは、ポジティブかネガティブに偏り過ぎているということです。とくに、私はそこで悩みました。
 そこから、どうすればニュートラルに言葉が伝わるのだろうか? という試行錯誤が始まったのです。

 その試行錯誤のなかから、「ここを押さえて考えればいい」というポイントをスライドにまとめ、4時間半にわたって、参加者の皆さんと深めていきました。

 今回は、私も座ってセミナーを行いました。私が独立前に受けた、メンター主催の少人数制のセミナーをイメージしていたのです。あのセミナーは、生産性もクオリティーも高いものでした。教えてもらうだけではなく、やりとりしながら進んでいく形が実現できました。

 参加者の皆さんが知りたい部分をお聞きしていきながら、一方でこちらの視点も教えていく。問いを投げかけ、傾聴をすると、その人が自分で気づいていく。参加者の発言から、私も新しい発想が湧いたり、発見がある。そんなセミナーを今回は創り上げることができたと思います。

 参加された方々も、「大勢のセミナーだと発言することがプレッシャーだから、少人数制は、すごくよかった」とご好評頂きました。少人数制でしたら、私の自宅でセミナーを展開させることができるので、日程も平日、土日を限らず、参加できるチャンスを複数回ご提供できるかと思います。新年早々、新しい形が一つ生まれました。

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さて、今回の「伝える」の内容です。

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 私の考えでは、「伝え方、どんな言葉を相手に使うと届きやすいか?」というアウトプットの部分だけに着目しても、浅い部分だけの理解になるのではないかと思ったので、そもそも「伝える言葉を見つける」というインプットの部分を重視して行いました。

 実際に、私がクライアントさんから頂いたメールのどこを捉えて、どう返事をしたのか? というケーススタディーを用いたレクチャーは、興味深いものになりました。

 例えば、相手が悩みについて話してきたときに、相手の感情に聞いている側も惑わされて、伝える言葉を選ぶことは少なくありません。

 まずは、相手の感情に惑わされないで聴けるように、「事実と感情」をどう分けるのか? というところを、実際のメールを使い、参加者の方に「感情は赤線で引く」をしてもらいました。

 参加者の方は、「言葉ではそう言っているけど、本心は違うんだろうな…となんとなく思うことはあるけれど、こうして分けてみると、くっきりと本心のほうが浮かび上がってきますね」と、驚いていらっしゃいました。

 ケース2では、どこに着目して伝えるのか? について考えました。
例えば、クライアントさん自身、お母さん、上司、と3人のことがメールに書いてあるとします。クライアントさんとしては、一番着目して欲しい、違う見方が欲しいというところが存在しているのだと思います。そこを見抜いて、返事をしないと、相手のモヤモヤは残ってしまうのです。

 ある方は、「クライアントさんが、なぜ、怒りの気持ちを持ったか?」について、返事をしてみるとおっしゃいました。またある方は、「お母さん」に着目し、そこについて返事を書くと言いました。
 正解不正解はないとは思いますが、私は、上司に着目して返事を書きました。そのあと、クライアントさんから頂いたメールは、「不思議なくらい、とてもスッキリしました」と書いてありました。

 こういったやり取りを通すと、いろいろなパターンが見えてきて、私も発見がありました。とても充実した4時間半となりました。レクチャー、質疑応答がミックスされた形は、参加者の方も自分のそもそも持っていた、また、セミナーの中で問いかけられ気づいた、本当の悩みの部分が、解消されるきっかけを掴まれたようです。

 「伝える」というテーマは、今後も何度か開催していこうと思います。言葉のうわべで理解するのではなく、本当に相手のことを考えて、深く理解してみようとすることは、絆を生むのだと思うのです。

 そういうコミュニケーションに、価値があるのだということを、これからも伝えて行きたいと思いました。

 本日ご参加の皆さまありがとうございました!次回は、3月に何日か日程を組みたいと思っています。