数年前に今の会社に転職をしてから、チームの皆が楽しそうに仕事をしている様子にあまり見えないように感じるので、もっと風通しのいい場づくりに貢献していきたいけれど、どうしたらいいか、ずっと悩んでいるようでした。
クライアントさんの考えのなかでは、「公平でありたい」と思っていらっしゃるようで、例えば、会議という場面で、「この人を呼ぶから、あの人も呼ぶ」みたいな複雑な感じは、率直にいえば、要らないことで気を使っていることが多すぎるように感じるそうです。もっと、自由にそれぞれが意見を述べながら、ベストなものにつくりあげていったほうがいいのにという考えです。しかし、個人の力では、なかなか風土を変えることは難しいことのように感じているようでした。
「一番大事なものをピックアップしたいし、無駄なことを避けたい」というのが、クライアントさんの本音でした。
「調整、つまりマネジメントであって、リーダーシップではないんですよね。私がもし上にたったら、『ひとりひとりに任せるから、何かあった時には、私に言って下さい』と、リーダーシップ型で関わると思うんですよね。マネジメントとリーダーシップの違いなんでしょうかね」と、続けておっしゃいました。
「風土を変えられたら」。私も会社員のころ、そんな風に思ったことは何度もあります。マクドナルドにいるころは、初めて入った会社というのもあり、「こんなふうにしっかりとマニュアルがあるから、この会社は大きくなったのか!」と驚きや感動することが多くありました。
しかし、アパレルに転職したら、前の会社の方をプラスに見過ぎて、「ここは、やるべきことが沢山あるな」と、自然と否定的な目で見てしまうことのほうが、先に立ってしまいました。そして、風土を変えていこうと、前の会社での成功体験をいろいろと会社に浸透させていくために、自分ができることをしていきました。業績評価というシステムについては、アパレルの会社の方も必要性を感じていたところだったので、私の経験は役に立てました。
しかし、実際のところそこで打ち止めです。マネジメントをしようとするほど、スタッフから反発を受ける、そんな気がしていました。お店の中で目標管理に力を入れようとしても、スタッフたちは、そんなこと面倒だからとやらなくなる。トレーニングをしようと、接客ノートを書かせようと促したのですが、1ヵ月も経つと、誰も書かなくなって、自然にフェイドアウト…。私のやろうとするマネジメントは、全く浸透した試しがありませんでした。四面楚歌に陥りました。
その後、気付いたことは、「マネジメント」と「リーダーシップ」の捉え方なのかなと思ったのです。
マクドナルドのときは、マネジメントの中に、リーダーシップを発揮するには? という考え方があったような印象です。私の頭の中は、そんな風になっていました。
「マネジメントをリーダーシップスキルを発揮して、やっていく」という関わり方で、アパレルの店長をすればいいと思っていたのです。しかしながら、全然うまくいかず、「マクドナルドのことは忘れてください」と上司に言われる始末。
そこで、ようやく気付いたのです。「全店舗同じ基準」を世の中に求められている組織と、「個性を際立たせていく」組織とあると理解してみてはどうかということです。
私の頭の中では、両方の会社のやり方を否定も肯定もすることなく、「それぞれの良さがある」と認めることにつながりました。否定しているとそれ以上考えないけれど、どちらも良さがあるのかな? と考えてみると、見えてくるものです。 また、「変えようとする」と、否定することが多くなってしまいます。気をつけなければいけないところなのです。
クライアントさんの企業は、どちらかというと、「ハイレベルのサービス」を全員ができることに重きを置いているということです。逆に言うと、ひとりひとり違ってはいけないのです。個性的なハンバーガーは、絶対に作ってはいけないことなのです。(笑)
アパレルに入ってから、マニュアルが作れないことに気付いたこともありました。接客というものは、一人一人違うということ。私についているお客様、Bさんについているお客様がいました。私は、Bさんについているお客様の接客は難しいなと、そのとき、思っていました。逆に、Bさんにとっては、「堀口さんのお客様、無理だわ」になっていたのです。
いうならば、クライアントさんのいらっしゃる会社は、「マネジメント屋」と考えたほうが、クライアントさんの頭の中で、色々と理屈が通ってくるのではないでしょうか。
ここは、全員が基準高くするところ、ここは個性を伸ばすところという見方を持つことで、自分の関わり方も具体的に見えてくるように思います。
クライアントさんは、風土を変えるには? と考えていましたが、会社の考え方そのものを考察してみたことで、頭の整理がついて、かなりスッキリしたようでした。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
否定も肯定もせずに観察してみると?
クライアントさんの考えのなかでは、「公平でありたい」と思っていらっしゃるようで、例えば、会議という場面で、「この人を呼ぶから、あの人も呼ぶ」みたいな複雑な感じは、率直にいえば、要らないことで気を使っていることが多すぎるように感じるそうです。もっと、自由にそれぞれが意見を述べながら、ベストなものにつくりあげていったほうがいいのにという考えです。しかし、個人の力では、なかなか風土を変えることは難しいことのように感じているようでした。
「一番大事なものをピックアップしたいし、無駄なことを避けたい」というのが、クライアントさんの本音でした。
「調整、つまりマネジメントであって、リーダーシップではないんですよね。私がもし上にたったら、『ひとりひとりに任せるから、何かあった時には、私に言って下さい』と、リーダーシップ型で関わると思うんですよね。マネジメントとリーダーシップの違いなんでしょうかね」と、続けておっしゃいました。
「風土を変えられたら」。私も会社員のころ、そんな風に思ったことは何度もあります。マクドナルドにいるころは、初めて入った会社というのもあり、「こんなふうにしっかりとマニュアルがあるから、この会社は大きくなったのか!」と驚きや感動することが多くありました。
しかし、アパレルに転職したら、前の会社の方をプラスに見過ぎて、「ここは、やるべきことが沢山あるな」と、自然と否定的な目で見てしまうことのほうが、先に立ってしまいました。そして、風土を変えていこうと、前の会社での成功体験をいろいろと会社に浸透させていくために、自分ができることをしていきました。業績評価というシステムについては、アパレルの会社の方も必要性を感じていたところだったので、私の経験は役に立てました。
しかし、実際のところそこで打ち止めです。マネジメントをしようとするほど、スタッフから反発を受ける、そんな気がしていました。お店の中で目標管理に力を入れようとしても、スタッフたちは、そんなこと面倒だからとやらなくなる。トレーニングをしようと、接客ノートを書かせようと促したのですが、1ヵ月も経つと、誰も書かなくなって、自然にフェイドアウト…。私のやろうとするマネジメントは、全く浸透した試しがありませんでした。四面楚歌に陥りました。
その後、気付いたことは、「マネジメント」と「リーダーシップ」の捉え方なのかなと思ったのです。
マクドナルドのときは、マネジメントの中に、リーダーシップを発揮するには? という考え方があったような印象です。私の頭の中は、そんな風になっていました。
「マネジメントをリーダーシップスキルを発揮して、やっていく」という関わり方で、アパレルの店長をすればいいと思っていたのです。しかしながら、全然うまくいかず、「マクドナルドのことは忘れてください」と上司に言われる始末。
そこで、ようやく気付いたのです。「全店舗同じ基準」を世の中に求められている組織と、「個性を際立たせていく」組織とあると理解してみてはどうかということです。
私の頭の中では、両方の会社のやり方を否定も肯定もすることなく、「それぞれの良さがある」と認めることにつながりました。否定しているとそれ以上考えないけれど、どちらも良さがあるのかな? と考えてみると、見えてくるものです。 また、「変えようとする」と、否定することが多くなってしまいます。気をつけなければいけないところなのです。
クライアントさんの企業は、どちらかというと、「ハイレベルのサービス」を全員ができることに重きを置いているということです。逆に言うと、ひとりひとり違ってはいけないのです。個性的なハンバーガーは、絶対に作ってはいけないことなのです。(笑)
アパレルに入ってから、マニュアルが作れないことに気付いたこともありました。接客というものは、一人一人違うということ。私についているお客様、Bさんについているお客様がいました。私は、Bさんについているお客様の接客は難しいなと、そのとき、思っていました。逆に、Bさんにとっては、「堀口さんのお客様、無理だわ」になっていたのです。
いうならば、クライアントさんのいらっしゃる会社は、「マネジメント屋」と考えたほうが、クライアントさんの頭の中で、色々と理屈が通ってくるのではないでしょうか。
ここは、全員が基準高くするところ、ここは個性を伸ばすところという見方を持つことで、自分の関わり方も具体的に見えてくるように思います。
クライアントさんは、風土を変えるには? と考えていましたが、会社の考え方そのものを考察してみたことで、頭の整理がついて、かなりスッキリしたようでした。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
否定も肯定もせずに観察してみると?
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