華道の先生のセッションでした。「教え方を磨きたい」というテーマです。
今は、どちらかというと教科書通り。基本はもちろん大事だけれど、作品の良さは、型を意識するより花材を意識すると、のびやか、おおらかになるように感じていて、型の方を意識した作品を作ると、真面目なものが出来上がり、なんかちょっと物足りないようなのです。
「型」を意識した教え方になっている表れとして、生徒たちからは、こんな発言を聞くのだそうです。
「あとはお願いします」。
クライアントさんとしては、手直しを待たれるのもどうなのかな? それじゃ、成長しないんじゃないか、と思うこともあるそうです。確かに、個性的でのびやかな作品は期待できそうもない発言です。それに、皆、同じような作品ばかりになってしまいそうです。
一方、小学生の生徒さんが、以前いらしたそうです。子供だから、なんでもはっきりと感じたことを言ってきたそうで、
小学生「それ、直しちゃうの?」
先生「これ基本だから」
そうは、答えたけれども、手直しをしながら、違和感を持ったようです。結局、その小学生は、お稽古に来なくなってしまったとのことでした。
最近、お稽古するようになった女性も、「そこは、直さないでほしい」という発言をしていたようで、まるで、小学生の子供がしていた発言と同じだったなぁと思いだされていました。
「ここ直しちゃうの?」「これ、基本だから」そう言って直されても、直された方は、あまり納得できないでしょう。
自分が教えてもらっている先生は、「ちょっとやってみますね」くらいで、自然と手直しをされるそうで、あまり押し付けられた印象がないのだそうです。
でも、よくよく考えてみると、自分が「こうしたい」というのが特になくて活けているから、先生が直すこともすんなり受け入れているのかもしれないとおっしゃいました。
クライアントさんの心の中で思っている、理想の教え方と、教えるには、こうあらなければならないというのが、対立しているような感じです。
「あとはお願いします」と「それ、直しちゃうの?」をどう扱っていけばいいのでしょうか?
ここで、先生としての自分の在り方を決めてみてはどうか、と問いかけました。
「インスピレーションを与える人。ファシリテーター(引き出していく人)」と意識してみるのです。
今は、「型どおりになっていないと手直し」をする教え方になっていますが、作品に触れる前に、生徒に投げかけることを意識してみるのです。
「あとはお願いします」と言ってきたら、「本当にこれで終わり?」「他にもない?」「納得している?」と投げかけてみる。
個性が見えたのならば、「ここは、長くしたのね」と、投げかけてみる。
先生から見たら、修正するところも、色々あるでしょうが、その前に「え?」と思ったことがあったら、投げかけてみることもできるのです。
「これは?」と聴くだけでも、かなり違います。それだけでも、相手の存在価値を認めることになるのです。
華道の現状として、クライアントさんが、教えてもらっていた頃は、「型どおり」がポイントだったようですが、最近は、「空間にあったもの」を活けるというような見方に、変わってきている傾向もあるようです。
クライアントさんは、潜在的に「楽しく活ける」ことを大切に考えていらっしゃる方なのですが、「先生だから、型どおりに教えないといけない」という考えもあり、ごちゃごちゃになっていました。しかし、違和感を言語化してみることによって、段々と自分の在り方が見えてきました。
ちょうど、プライベートでも、「投げかけてみる」ことで、人が喜んで動いたという経験があったようです。
生徒さんで、結婚をされたばかりの人がいて、何かサプライズでも…と思って、自分だけが何か用意しようと考えていたようなのですが、他の人に何気なく「結婚したそうよ」とだけ、投げかけてみたら、「じゃあ、ケーキ作ってくる!」と、あと4時間しかないのに、作ってきた人もいらしたようでした。そして、サプライズパーティーができたようでした。
以前の自分だったら、「いいよ、作るのも大変でしょ、買ってくるくらいでいいじゃない?」と言ってしまいそうな場面だったようですが、先日のコミコレを受講したときに知った「ただ、投げかける」をしてみたことの成果だったようです。
やらされている感なしのほうが、人はよく働くように思います。
教えるだけでなく、「投げかける」の言葉も使ってみることで、思いがけず感動する作品が完成するといいですね。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
すぐに、相手に言葉を返していませんか?
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今は、どちらかというと教科書通り。基本はもちろん大事だけれど、作品の良さは、型を意識するより花材を意識すると、のびやか、おおらかになるように感じていて、型の方を意識した作品を作ると、真面目なものが出来上がり、なんかちょっと物足りないようなのです。
「型」を意識した教え方になっている表れとして、生徒たちからは、こんな発言を聞くのだそうです。
「あとはお願いします」。
クライアントさんとしては、手直しを待たれるのもどうなのかな? それじゃ、成長しないんじゃないか、と思うこともあるそうです。確かに、個性的でのびやかな作品は期待できそうもない発言です。それに、皆、同じような作品ばかりになってしまいそうです。
一方、小学生の生徒さんが、以前いらしたそうです。子供だから、なんでもはっきりと感じたことを言ってきたそうで、
小学生「それ、直しちゃうの?」
先生「これ基本だから」
そうは、答えたけれども、手直しをしながら、違和感を持ったようです。結局、その小学生は、お稽古に来なくなってしまったとのことでした。
最近、お稽古するようになった女性も、「そこは、直さないでほしい」という発言をしていたようで、まるで、小学生の子供がしていた発言と同じだったなぁと思いだされていました。
「ここ直しちゃうの?」「これ、基本だから」そう言って直されても、直された方は、あまり納得できないでしょう。
自分が教えてもらっている先生は、「ちょっとやってみますね」くらいで、自然と手直しをされるそうで、あまり押し付けられた印象がないのだそうです。
でも、よくよく考えてみると、自分が「こうしたい」というのが特になくて活けているから、先生が直すこともすんなり受け入れているのかもしれないとおっしゃいました。
クライアントさんの心の中で思っている、理想の教え方と、教えるには、こうあらなければならないというのが、対立しているような感じです。
「あとはお願いします」と「それ、直しちゃうの?」をどう扱っていけばいいのでしょうか?
ここで、先生としての自分の在り方を決めてみてはどうか、と問いかけました。
「インスピレーションを与える人。ファシリテーター(引き出していく人)」と意識してみるのです。
今は、「型どおりになっていないと手直し」をする教え方になっていますが、作品に触れる前に、生徒に投げかけることを意識してみるのです。
「あとはお願いします」と言ってきたら、「本当にこれで終わり?」「他にもない?」「納得している?」と投げかけてみる。
個性が見えたのならば、「ここは、長くしたのね」と、投げかけてみる。
先生から見たら、修正するところも、色々あるでしょうが、その前に「え?」と思ったことがあったら、投げかけてみることもできるのです。
「これは?」と聴くだけでも、かなり違います。それだけでも、相手の存在価値を認めることになるのです。
華道の現状として、クライアントさんが、教えてもらっていた頃は、「型どおり」がポイントだったようですが、最近は、「空間にあったもの」を活けるというような見方に、変わってきている傾向もあるようです。
クライアントさんは、潜在的に「楽しく活ける」ことを大切に考えていらっしゃる方なのですが、「先生だから、型どおりに教えないといけない」という考えもあり、ごちゃごちゃになっていました。しかし、違和感を言語化してみることによって、段々と自分の在り方が見えてきました。
ちょうど、プライベートでも、「投げかけてみる」ことで、人が喜んで動いたという経験があったようです。
生徒さんで、結婚をされたばかりの人がいて、何かサプライズでも…と思って、自分だけが何か用意しようと考えていたようなのですが、他の人に何気なく「結婚したそうよ」とだけ、投げかけてみたら、「じゃあ、ケーキ作ってくる!」と、あと4時間しかないのに、作ってきた人もいらしたようでした。そして、サプライズパーティーができたようでした。
以前の自分だったら、「いいよ、作るのも大変でしょ、買ってくるくらいでいいじゃない?」と言ってしまいそうな場面だったようですが、先日のコミコレを受講したときに知った「ただ、投げかける」をしてみたことの成果だったようです。
やらされている感なしのほうが、人はよく働くように思います。
教えるだけでなく、「投げかける」の言葉も使ってみることで、思いがけず感動する作品が完成するといいですね。

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