「人と話すときにつながる感覚がよくわからない」ことについて考えてみるセッションでした。
相手に「なんか寂しい感じがする」とか、「話がずれていく」と言われるのだそうです。実は、そんな風になっている自分も寂しい感じになるということでした。
身近な人との会話では、少し時間が経ってから自分の言いたいことがでてくることが多く、逆に初対面の人には、質問を投げかけ、今思ったことは言いやすいというのです。
身近な人と初対面の差に一体何があるのでしょうか?
「少し時間が経ってから、自分の言いたいことが出てくる」というところから、リアルタイムに何も感じていないのかな? と思って、「話を聞いているとき、何を感じているのか?」訊いてみました。すると、「わからないですね…。全然話が入ってこないというか、そもそも相手を見られていないのかも」とおっしゃいました。
相手と話しているのに、相手を見られていないということは、会話をしているとき、自分のことを考えているのか? それとも、相手が話したいこととは別のことを考えているのか? どうやら両方のパターンがあるそうです。
「相手が話したいこととは別のこととは何か?」について、さらに深めていきました。
例えば、相手が自分自身のことではなく、他の人(Bさん)のことについて話しているときがあるとしましょう。話の議題が誰かのことになっているシーンということです。
Bさんのことが好きだとか、Bさんは、とても面白人だとか、Bさんにこんなことを言われたとか、Bさんて、こんなところがあって嫌だったとか、Bさんの対応に困っているとか・・・。
そんな場面で、クライアントさんは、相手ことよりも、Bさんについて考えていることがある、と言うことが分かりました。つまり、相手が話したいことではない方向に、話の論点を変えているのではないか? ということが見えてきたのです。
相手の人が、Bさんについて手を焼いている話をしているとき、解決策を求めているのかなと思って、相手の気持ちよりも、解決策を伝えようと必死になっている状態です。
どちらかというと「この大変な気持ちを聞いてほしい」なのに、解決策をポッと言われるとき、「寂しい」と感じる瞬間なような気もします。
目の前にいる相手よりも、相手の先にいるひとのことを話しているということです。
クライアントさんが話の論点がずれる瞬間を客観視できたとき、子供時代のことを思い出されました。
よく、比較をされてきたのだそうです。自分のことを話したいのに、比較対象の相手の話にすり替えられて寂しかったということが、あったようなのです。
最近、家族旅行へ行ったときに、初めて親の前で反抗期を迎えたとおっしゃっていました。
いつもなら、黙って閉じこもってしまうことが多かったけれど、自分の思いを親に話してみたそうなのです。すると母親は、その話を父親に「あなたのせいよ〜」と投げていたなぁと振り返っていました。
「あらあら、そんなことあったのね」と返すパターンよりも、矛先をまた別の人に向けていたということです。
キャッチしたボールをこちらに返してほしいのに、また他の人に投げてしまっているイメージが浮かびます。そんなことがあったら、「ポツン」としてしまいそうです。
「相手の気持ちを受け止める」ということがおざなりになっている傾向が見えてきました。
また、クライアントさんは、女性なのですが、現在、男性の多い職場ということもあり、気持ちよりも、「結果、解決策」を常に求められる傾向にあって、女性性が弱くなっている傾向にあるのかもしれません。目的に向かって進むビジネスシーンならば、効率良いことでいいのかもしれません。
女子大だったし、女性が多いアルバイトをしていたとき、皆からもらった色紙に「共感してくれるところがいい」と書かれたことがあるとおっしゃいました。
もともと、共感性が高い方だったのに、ビジネスの時間が一日のほとんどを占めるようになって、「気持ち」を聞くことがおざなりになってきたのでしょうか。
私も、マネージャー職をしていたのもあって、「気持ちは置き去り」に無意識にする傾向があり、コーチになってからも気持ちを置いといて、アクションプランを練るように持っていってしまうこともありました。
人によってはそれで合致していたのかもしれませんが、かなり体育会系です。(笑)クライアントさんに言われなくても、「怖がられているなぁ」と自分でも分かっていました。
「心と頭のバランスはどうやって取ったらいいのだろうか?」ということが、私の長年の課題になっていましたが、今はとうとうクリアされてきました。
2年前に縁結びの神様のところへよくお参りへ行ってきましたが、知人のスピリチュアルカウンセラーに言わせると、「自分の中の女性性と男性性の縁結びですね」とうまいことを言われました。バランスが整うと、セッションのアプローチもバリエーションが加わり、クライアントさんが本当に心から望んでいる方向へと導けるようになりました。
クライアントさんは、コミコレに参加されたとき、播磨さんに「言葉をのせるだけでいいんだよ」と言われたことが、気になり続けていらしたようですが、ここでつながりました。
相手の話ではなく、Bさんに飛んでいたわけですから、相手が話していることに集中して、「大変なんだね」とか、「それは悲しいよね」と、まずは相手の気持ちを受け止めることに意識を置いたらどうでしょうか。
「自分が子供のときに、比較されて悲しかったこと」は、正しく言うと「自分の話を受け止めてもらえなくて、他の人の話をされたことが悲しかった」ということでしょう。
意識しながら、自分が相手にできるようになると、自分のことも癒すことにつながると思います。
私も聴く仕事は、先天的にできていたわけではなく、鍛錬してきたと言えます。できないことをできるように変化させていくことができるのも、大人の特権なのです。
「聴く」というのは技術であり、技術を身に付けたときに、広がる世界が待っています。
意識を重ねることで、やがて相手とつながる感覚も得られ、人と話すことが本当に楽しくなるのです。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
相手にどんな投げかけをしていますか?
┏━┓
┃☆ ┃Information
┗━╋...──────────────────────────────
いよいよ1カ月後になりました。お申し込みをいただき始めています!
ありがとうございます。
■2013年7月27日(土)独立7周年講演開催!@東京
テーマ「相手が話したくなる傾聴力」
日常生活にすぐ使える!相手が話したくなる聴き方、伝え方についてレクチャーします。
特典:単発セッション・90日コーチングで使える、5000円割引券を差し上げます。
相手に「なんか寂しい感じがする」とか、「話がずれていく」と言われるのだそうです。実は、そんな風になっている自分も寂しい感じになるということでした。
身近な人との会話では、少し時間が経ってから自分の言いたいことがでてくることが多く、逆に初対面の人には、質問を投げかけ、今思ったことは言いやすいというのです。
身近な人と初対面の差に一体何があるのでしょうか?
「少し時間が経ってから、自分の言いたいことが出てくる」というところから、リアルタイムに何も感じていないのかな? と思って、「話を聞いているとき、何を感じているのか?」訊いてみました。すると、「わからないですね…。全然話が入ってこないというか、そもそも相手を見られていないのかも」とおっしゃいました。
相手と話しているのに、相手を見られていないということは、会話をしているとき、自分のことを考えているのか? それとも、相手が話したいこととは別のことを考えているのか? どうやら両方のパターンがあるそうです。
「相手が話したいこととは別のこととは何か?」について、さらに深めていきました。
例えば、相手が自分自身のことではなく、他の人(Bさん)のことについて話しているときがあるとしましょう。話の議題が誰かのことになっているシーンということです。
Bさんのことが好きだとか、Bさんは、とても面白人だとか、Bさんにこんなことを言われたとか、Bさんて、こんなところがあって嫌だったとか、Bさんの対応に困っているとか・・・。
そんな場面で、クライアントさんは、相手ことよりも、Bさんについて考えていることがある、と言うことが分かりました。つまり、相手が話したいことではない方向に、話の論点を変えているのではないか? ということが見えてきたのです。
相手の人が、Bさんについて手を焼いている話をしているとき、解決策を求めているのかなと思って、相手の気持ちよりも、解決策を伝えようと必死になっている状態です。
どちらかというと「この大変な気持ちを聞いてほしい」なのに、解決策をポッと言われるとき、「寂しい」と感じる瞬間なような気もします。
目の前にいる相手よりも、相手の先にいるひとのことを話しているということです。
クライアントさんが話の論点がずれる瞬間を客観視できたとき、子供時代のことを思い出されました。
よく、比較をされてきたのだそうです。自分のことを話したいのに、比較対象の相手の話にすり替えられて寂しかったということが、あったようなのです。
最近、家族旅行へ行ったときに、初めて親の前で反抗期を迎えたとおっしゃっていました。
いつもなら、黙って閉じこもってしまうことが多かったけれど、自分の思いを親に話してみたそうなのです。すると母親は、その話を父親に「あなたのせいよ〜」と投げていたなぁと振り返っていました。
「あらあら、そんなことあったのね」と返すパターンよりも、矛先をまた別の人に向けていたということです。
キャッチしたボールをこちらに返してほしいのに、また他の人に投げてしまっているイメージが浮かびます。そんなことがあったら、「ポツン」としてしまいそうです。
「相手の気持ちを受け止める」ということがおざなりになっている傾向が見えてきました。
また、クライアントさんは、女性なのですが、現在、男性の多い職場ということもあり、気持ちよりも、「結果、解決策」を常に求められる傾向にあって、女性性が弱くなっている傾向にあるのかもしれません。目的に向かって進むビジネスシーンならば、効率良いことでいいのかもしれません。
女子大だったし、女性が多いアルバイトをしていたとき、皆からもらった色紙に「共感してくれるところがいい」と書かれたことがあるとおっしゃいました。
もともと、共感性が高い方だったのに、ビジネスの時間が一日のほとんどを占めるようになって、「気持ち」を聞くことがおざなりになってきたのでしょうか。
私も、マネージャー職をしていたのもあって、「気持ちは置き去り」に無意識にする傾向があり、コーチになってからも気持ちを置いといて、アクションプランを練るように持っていってしまうこともありました。
人によってはそれで合致していたのかもしれませんが、かなり体育会系です。(笑)クライアントさんに言われなくても、「怖がられているなぁ」と自分でも分かっていました。
「心と頭のバランスはどうやって取ったらいいのだろうか?」ということが、私の長年の課題になっていましたが、今はとうとうクリアされてきました。
2年前に縁結びの神様のところへよくお参りへ行ってきましたが、知人のスピリチュアルカウンセラーに言わせると、「自分の中の女性性と男性性の縁結びですね」とうまいことを言われました。バランスが整うと、セッションのアプローチもバリエーションが加わり、クライアントさんが本当に心から望んでいる方向へと導けるようになりました。
クライアントさんは、コミコレに参加されたとき、播磨さんに「言葉をのせるだけでいいんだよ」と言われたことが、気になり続けていらしたようですが、ここでつながりました。
相手の話ではなく、Bさんに飛んでいたわけですから、相手が話していることに集中して、「大変なんだね」とか、「それは悲しいよね」と、まずは相手の気持ちを受け止めることに意識を置いたらどうでしょうか。
「自分が子供のときに、比較されて悲しかったこと」は、正しく言うと「自分の話を受け止めてもらえなくて、他の人の話をされたことが悲しかった」ということでしょう。
意識しながら、自分が相手にできるようになると、自分のことも癒すことにつながると思います。
私も聴く仕事は、先天的にできていたわけではなく、鍛錬してきたと言えます。できないことをできるように変化させていくことができるのも、大人の特権なのです。
「聴く」というのは技術であり、技術を身に付けたときに、広がる世界が待っています。
意識を重ねることで、やがて相手とつながる感覚も得られ、人と話すことが本当に楽しくなるのです。

相手にどんな投げかけをしていますか?
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いよいよ1カ月後になりました。お申し込みをいただき始めています!
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