経営者の方のセッションでした。従業員のパフォーマンス改善について、毎月話し合っています。お客様に対してここまでやってほしいという基準になかなか従業員が到達しないことが、問題になっています。
基準を伝えるためには、従業員にもわかりやすく提示できるようなシステムをつくり、パフォーマンスの改善を促し、話合いの機会を定期的に持つなど、やることは分かっていてもなかなかうまく実行できないとか。
セッションを続けていく中で、「人の話を聴く」の意識が高まり、スタッフも前よりは話してくれるようになったそうです。お客様においては、いつも話を聴いてくれるという感謝のお言葉を頂くことが増えたとおっしゃいました。そして、4月は客数も伸びたとのことでした。
ですが、「スタッフ総入れ替えを検討したいです」とクライアントさんはおっしゃいました。
以前は、注意をすると相手を傷つけてしまうのではないかと、何も言わないことが多く、「なあなあ」な関係になりがちだったようです。
そこで、なあなあ解消のため、朝礼をするとか、日報を書くとか、システム化しようと働きかけるようなのですが、何か仕事を任せてみると、「ちゃんと時給付けてください」と言われることが多く、そう言われるのなら、自分がやるからいいと考え、仕事を任せたくても、全然任せられないのだそうです。こちらからすると、時給がついている時間の中に暇な時間もあるのだから、そんなこと相殺して考えてほしいと思うそうです。
システム化しようとしたことが、返って自分のやることを増やしてしまったかのようでした。なんだか、クライアントさんVS従業員のような雰囲気です。
結局、セッションでは今の状態を客観視してみたところで終わりました。
その後、クライアントさんの状況と過去の私の状況が似ていることに気付いたので、「私VSスタッフ」の状態からどう脱出できたのか? 私の経験談をシェアしてみたいと思います。
私は「率先垂範」するあまり、孤立に近い状態になったことが2つの店舗でありました。根本的な原因に気付けなかったので、同じ失敗を繰り返したというわけです。
自分ができることは、精いっぱいやっていました。自分が率先垂範してどんどんやっていけば、ついてきたい人はきっとついてくるだろう、なんて思っていました。
実際ところ、率先垂範で人がついてくることもあったので、私の中では、「率先垂範」は、一つの成功体験でした。
マクドナルドの時も、アパレルの時も、店舗に異動したてのころは、率先垂範である私のことを手伝ってくれる人が現れました。
みんなからちょっと怖がられていた朝専門のおじさまアルバイトの方に、「ひとみ嬢は、今までいた社員の中で、一番素晴らしい!」と褒められたほどです。(笑)渋谷店店長のときも、前評判は「はっきりものを言う」と言われていたスタッフに、「堀口さんは、今までの店長のなかで一番いいです」と言われました。どうやら、一生懸命にやりたいタイプには、とてもウケが良かったようです。
しかし、今思うのは、きっと私が頑張れば頑張るほど、否定されている感じを持つ人もいたのではないかと言うことです。「私が一人で頑張ってやる!」という気持ちでやっていると、「どうせ、私たちは使えないんでしょ」と、他の人たちをこっそり否定していたのかもしれません。
また、みんなの接客に工夫が見られないからセールスが上がらないのだ、と思っていたので、接客ノートを書いてもらうことを促したのですが、みんな1ヵ月でノートを書かなくなったことがありました。
書かないのか…と、がっかりしましたが、「何で書かないの?」と言えないタイプなので、静かにフェイドアウトしました。私の根底では、「みんなを否定したくない」と思っていたのだと思います。しかし、言葉では否定していませんでしたが、態度で否定していたのだと、今振り返ります。
書かなくなったのはなぜか? よく考えてみました。書かない、書くことがないのは、そこまで困っているわけではないという表れなのかな? とふと思いました。そこで、スタッフたちの接客をよくよく観察してみたわけです。
すると、他店で私が受ける接客よりも、むしろ高いレベルではないかと感じました。みんなのことを、よく見ていなかったことを謝りたくなりました。恥ずかしくもなりました。その時、「私が変わらないといけない」と、はじめて悟りました。
「接客うまくなりなさい、目標を立てなさい、そうすれば、セールスが上がります」という考えは、私の思い込みだったと言うことです。そんなことは辞めて、みんなが元から持っているものを活かす方向に変えることにしたのです。そして、それこそ、私がやってみたい形なのだと確信を持ちました。
どこかでリセットしようと、ある日の朝礼で、みんなにいろいろとさせようとしていたことを謝って、新しい形でやっていきたいと、仕切り直しをしたことを覚えています。
「こっそり否定が入っていたこと、みんなを変えようとしていたこと」それを、「自分のやり方を変えて、みんなのありのままを認め生かす」にしたことで、劇的にお店が変わりましたし、私の人生も変えました。
セールスアップするには、モチベーションアップするには…、あれやって、これやってと、ノウハウはあるのかもしれませんが、もっと大切なこともあると言うことに気づきました。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
否定についてどう思いますか?
基準を伝えるためには、従業員にもわかりやすく提示できるようなシステムをつくり、パフォーマンスの改善を促し、話合いの機会を定期的に持つなど、やることは分かっていてもなかなかうまく実行できないとか。
セッションを続けていく中で、「人の話を聴く」の意識が高まり、スタッフも前よりは話してくれるようになったそうです。お客様においては、いつも話を聴いてくれるという感謝のお言葉を頂くことが増えたとおっしゃいました。そして、4月は客数も伸びたとのことでした。
ですが、「スタッフ総入れ替えを検討したいです」とクライアントさんはおっしゃいました。
以前は、注意をすると相手を傷つけてしまうのではないかと、何も言わないことが多く、「なあなあ」な関係になりがちだったようです。
そこで、なあなあ解消のため、朝礼をするとか、日報を書くとか、システム化しようと働きかけるようなのですが、何か仕事を任せてみると、「ちゃんと時給付けてください」と言われることが多く、そう言われるのなら、自分がやるからいいと考え、仕事を任せたくても、全然任せられないのだそうです。こちらからすると、時給がついている時間の中に暇な時間もあるのだから、そんなこと相殺して考えてほしいと思うそうです。
システム化しようとしたことが、返って自分のやることを増やしてしまったかのようでした。なんだか、クライアントさんVS従業員のような雰囲気です。
結局、セッションでは今の状態を客観視してみたところで終わりました。
その後、クライアントさんの状況と過去の私の状況が似ていることに気付いたので、「私VSスタッフ」の状態からどう脱出できたのか? 私の経験談をシェアしてみたいと思います。
私は「率先垂範」するあまり、孤立に近い状態になったことが2つの店舗でありました。根本的な原因に気付けなかったので、同じ失敗を繰り返したというわけです。
自分ができることは、精いっぱいやっていました。自分が率先垂範してどんどんやっていけば、ついてきたい人はきっとついてくるだろう、なんて思っていました。
実際ところ、率先垂範で人がついてくることもあったので、私の中では、「率先垂範」は、一つの成功体験でした。
マクドナルドの時も、アパレルの時も、店舗に異動したてのころは、率先垂範である私のことを手伝ってくれる人が現れました。
みんなからちょっと怖がられていた朝専門のおじさまアルバイトの方に、「ひとみ嬢は、今までいた社員の中で、一番素晴らしい!」と褒められたほどです。(笑)渋谷店店長のときも、前評判は「はっきりものを言う」と言われていたスタッフに、「堀口さんは、今までの店長のなかで一番いいです」と言われました。どうやら、一生懸命にやりたいタイプには、とてもウケが良かったようです。
しかし、今思うのは、きっと私が頑張れば頑張るほど、否定されている感じを持つ人もいたのではないかと言うことです。「私が一人で頑張ってやる!」という気持ちでやっていると、「どうせ、私たちは使えないんでしょ」と、他の人たちをこっそり否定していたのかもしれません。
また、みんなの接客に工夫が見られないからセールスが上がらないのだ、と思っていたので、接客ノートを書いてもらうことを促したのですが、みんな1ヵ月でノートを書かなくなったことがありました。
書かないのか…と、がっかりしましたが、「何で書かないの?」と言えないタイプなので、静かにフェイドアウトしました。私の根底では、「みんなを否定したくない」と思っていたのだと思います。しかし、言葉では否定していませんでしたが、態度で否定していたのだと、今振り返ります。
書かなくなったのはなぜか? よく考えてみました。書かない、書くことがないのは、そこまで困っているわけではないという表れなのかな? とふと思いました。そこで、スタッフたちの接客をよくよく観察してみたわけです。
すると、他店で私が受ける接客よりも、むしろ高いレベルではないかと感じました。みんなのことを、よく見ていなかったことを謝りたくなりました。恥ずかしくもなりました。その時、「私が変わらないといけない」と、はじめて悟りました。
「接客うまくなりなさい、目標を立てなさい、そうすれば、セールスが上がります」という考えは、私の思い込みだったと言うことです。そんなことは辞めて、みんなが元から持っているものを活かす方向に変えることにしたのです。そして、それこそ、私がやってみたい形なのだと確信を持ちました。
どこかでリセットしようと、ある日の朝礼で、みんなにいろいろとさせようとしていたことを謝って、新しい形でやっていきたいと、仕切り直しをしたことを覚えています。
「こっそり否定が入っていたこと、みんなを変えようとしていたこと」それを、「自分のやり方を変えて、みんなのありのままを認め生かす」にしたことで、劇的にお店が変わりましたし、私の人生も変えました。
セールスアップするには、モチベーションアップするには…、あれやって、これやってと、ノウハウはあるのかもしれませんが、もっと大切なこともあると言うことに気づきました。

否定についてどう思いますか?
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