私のクライアントさんは、リピーターの方が、半分以上を占めています。90日コーチング後も、そのまま継続される方もいらっしゃいますし、自らゴースト会員と称する方もいらっしゃいます。とてもありがたく、嬉しく思います。

 先ほどのクライアントさんも、3年前からセッションが始まり、現在は、不定期にセッションの依頼を頂く方です。その方に「堀口さん、聴くのうまくなりましたよね」と言われました。ちなみに20代後半の方です。他のクライアントさんにもそう言われるので、クライアントが、コーチの聴き方を評価する自由が、そもそもの自分の在り方なのだと思いました。

 「聴くのうまくなりましたよね」の理由を、そのクライアントさんに話しました。
 クライアントさんは、自分が相手の話を聞いて、「え?」と思ってしまったり、反応してしまったりして、ちゃんと聴けていないことを感じることがあるそうです。

 そこなのです。「え?」とか「そりゃないよ」とか、「理解できないな」と思ったときに、私は、自分の思い込みに気付くのです。
 聴き手は、「否定しない」、「ジャッジしない」、「アドバイスしない」というルールがあったからこそ、思い込みに気付けました。本当にすばらしいルールです。(笑)

 そして、相手との対話のなかで、自分の思い込みに気付き、そこを理解しようと努めることで、私は執着を手放すことができたり、許したり、癒されたりしているのです。
傾聴を深めるほど、自分が解き放たれていきました。

 そのクライアントさんは、「私のような人は、結構、堀口さんを困らせたのではないかと思います。自分の発言について、周りの人にそう言われることがありますし」と言いました。
 正直なところを述べましたが、自分が慣れているタイプではなかったと。自分が体験したことのない経験をお持ちの場合、相手にどう共感するのか? 難しいと感じていました。

 わからない時は、本当にわからないのです。どう返せばいいのか? どう質問すればいいのか? 自分の中で、うまくできていなかっただろうなという違和感だけわかります。

 どう返せばいいか悩んでいると、そっけない返事になって、相手に冷たいなという印象を与えていたときもあったようです。それでも、そのクライアントさんは、私のことを信じて、セッションを受け続けてくれたことが、私の中の救いでもありました。
 聴くのがうまくないのに、申し込んでくれるということは、聴こうとしている姿勢は伝わっていたのかもしれません。

 悩んだ時は、本を読んだり、映画を観たり、セラピストやカウンセラーの知人にも相談したり、講座に参加したりして、自分が見えていないことは何かないか? 新しい見方はないだろうか? やっていないことは何だろうか? と、新しい視点を学びました。

 知っても、なかなか浸透するまで時間がかかるものでもありました。自分が、初めて使う言葉になるので、言っていても、まねしている感じで、しっくりこないのです。しかし、使い続けているうちに、しっくりくるもので、やがて、自分のものになっていきました。


 ある日、今までとは違うアプローチでメールを返し、相手の本当の思いを聴けたとき、ようやく聴くことができたなと、自分の中で感動がありました。

 聴けるようになるためには、冷汗をかくくらい困ったことが起きないと、自分、最終的には相手のためにはならないと感じています。そんな繰り返しで、クライアントさんから、私の新しい言葉が引き出されていきました。
 
 そのクライアントさんとは、半年ぶりのセッションでしたが、ありがたいなと、改めて思ったので書かせていただきました。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

最近、相手の話を聞いて「えーーっ?」と思ったことはありましたか?



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2013年2月17日(日)第1回 コミラボ
講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
コーチングを専門としているふたりによる傾聴のエッセンスやメソッドが学べる講座です。

2013年3月23日(土)春コミコレクション
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