「ティーチングではなくコーチングをしなさいと上司に言われていますが、正直わかりません」というご質問をいただきました。
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
【ご質問メール】
いつも、拝見しております。
Nと申します。
アパレルの販売をしております。人とのコミュニケーション、相手への伝え方ティーチングではなくコーチングをしなさいと上司に言われています。店長いわく、私は言い過ぎる、相手に聞きなさい、相手がどう思っているか知りなさい、偏見を持つなと言われています。
正直、どうすればいいのかわかりません。答えを言い過ぎる、拡大質問をしなさい、相手に聞く。。。なんで?どうしてそう思うの?など相手が受け入れてくれるように伝えてみたらと言われています。
私は店長ではないのですが、部下はいます。部下に対して自分の軸を持って自分が誰よりも頑張って仕事をしていると思っていますし、作業も誰よりもしています。
しかし、温度差があったり一方的に話している、プレッシャーに感じてしまうような言い方をしていると言われてしまいます。
相手の事を考えて話していると思い込んでいるだけで、
実際は相手の事を考えて話してないのでしょうか?
本当に相手に伝える事は難しいです。
答えを導く質問とはどうしたら出来るのでしょうか?
相手が一方的に言われていると思われない話し方はどうしたら出来るのでしょうか?
何をどう考えたらいいのかもわからない状態です。
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【私の考え】
よくある悩みの一つですので、ブログにて取り上げてみました。
確かに、Nさんの上司のおっしゃることは、コーチングのことですね。
>店長いわく、私は言い過ぎる、相手に聞きなさい、
>相手がどう思っているか知りなさい、偏見を持つなと言われています。
言われていることは、ごもっともなのですが、自分を否定されている感じもあって、Nさんも、なかなか受け取りにくいところがあったのではないかとお察しします。なかなか、「聴くこと」についての説明をするのは難しいので、店長も「ああ、伝わらないな・・・」と悩んでいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、どこからお答えしていいかと考えたとき、コーチングのやり方については、コーチングの本を読めばいいと思うので、何より大切なのは、今の自分の現在地を知ることと、これからの自分が向かっていく成長について焦点を当てることです。なので、この課題に有意義に取り組んでいきたいとNさんが思えることを願って書いていきます。
現状は、
>自分の軸を持って自分が誰よりも頑張って仕事をしていると思っていますし、
>作業も誰よりもしています。
とおっしゃっていますので、とても一生懸命になさっているご様子ですね。だからこそ、部下がつくポジションへ上がっているのだと思います。
今からは、部下の成長が自分の成長へとつながっていくフェーズに入ってきました。部下の成長が、結果的に自分の成果になっていくのです。自分が部下を認めるポジションになっていることを、まず自覚することです。
自分のことを思い返してみるとわかりやすいと思います。色々な上司がいらしたと思います。自分の頑張りを認めてくださった方がいらしたことも、自発的に頑張れた要因だったのではないかと思います。
>相手の事を考えて話していると思い込んでいるだけで、
>実際は相手の事を考えて話してないのでしょうか?
相手のことを考えて、「こうしたほうがうまくいくよ」というのと、相手のことを考えて、「どうしたらうまくいくか、一緒に考えよう」というのと、2種類あるとしたら、コーチングのアプローチは後者です。
きっと、Nさんは、相手のことを考えて働きかけていると思いますが、ただ、考えるよりも、「相手の成長を願って、そのためにはどう接するのか考えて働きかける」ことが、コーチングなのです。イメージでいうなら、上から下よりも、同じ横にいる感じでしょうか。「こうしなさい、ああしなさい」よりも、「一緒に考えよう」という場です。思春期の子供も、親から「ああしろ、こうしろ」と言われるよりも、「一緒に考えて欲しい」と望んでいるから、反抗期になるようです。
成長が、早い人もいますし、遅い人もいます。個人差があるのもわかりながら、相手のペースに合わせて、働きかけていく配慮も必要です。自分がどんどんできる人だと、成長が遅いことにも焦る場合もあるかもしれません。でも、そこは見守り続けるのです。
私事ですが、マクドナルドからアパレルに入ったので、全然違う業種でした。新しい経験の方が多かったですから、私が成長するまでに、2年半、かかりました。その間、社長は、私のことを見守り続けていたのだと、今ならわかります。
なかなか花が咲かないからと言って、無理矢理、太陽を当てたり、栄養価の高いものを与えることもなく、たまに、現れては、ポツリとヒントを言って、去っていきました。そこに対して、冷たいと思ったこともありました。
その、ポツリのヒントを解くのに、半年かかったりしましたが、ずっと考え続けたことが成果に結びついたのですから、社長の見守る力の凄さに、今ごろ、敬服しています。
>答えを導く質問とはどうしたら出来るのでしょうか?
相手の答えを導く質問ですから、自分が自分の答えを導くとき、自分に質問しているような質問を相手に投げかければいいのです。「目的は何だろう?」「どうしたらいいの?」「何が必要?」「どうしてこうなっているのかな?」など、自分が自分にしている質問を相手にも質問するのです。
例えば、「もし、自分がお客様だったら、こっちのディスプレーとあっちのディスプレー、どっちが取りやすいだろうか?」と部下に投げかけてみる。
答えられなくても、その時は、こちらの考えを伝えてみて、「どう思う?」とまた、訊くのです。
自分が「こっちの方が正しい置き方なんですよ」と部下に教えるのとは違うアプローチです。自分の経験測で、「こっちの方が正しい」というのがあったとしても、部下に、自分で、成果を体験してもらうために、「正解も不正解もないよ。自分で色々試してみよう」と投げかけることが、部下の成長になるのだと思います。
考えるヒントとして、一緒にショップリサーチに行って、こちらの感じたことを、部下に伝えてみたり、「どう思う?」と一緒に考えてみたり、行動を共にすることで、「先輩の考えかたはこうなのか!」と、初めて知ることもあると思うのです。
例えば、Nさんが、社長と行動したらどうでしょうか? 社長は、お店に入って、ここの月商はいくらくらい、と見当がつく勘を持っていると思います。それは、価格帯やお客様の数や、スタッフの働く人数から、予測するのだと思います。トレンドをどう取り入れようとしているのか? なども、社長のアンテナというのが、きっとあるでしょう。
Nさんにとっては、店長や社長から、新しい視点を教わることが、これからの課題ですし、Nさんから部下へは、Nさんが、これまで培ってきた経験から見る視点を部下に伝授して行くことが仕事です。または、一緒になって考えることもあるでしょう。視点や考え方を教えるということは、相手に自分で答えを出してもらうことになります。答えを教えるのとは違うのです。
>相手が一方的に言われていると思われない話し方はどうしたら出来るのでしょうか?
これは、話し方のまえに聴き方です。話し方を知ってそれを実践したとしても、それでもなお、一方的に言われていると思うのではないでしょうか。それは、話し方ですから。相手から答えを引き出すことが目的ですので、聴き方です。
Nさんが、これから身につけて行くことは、「聴き方」なのです。こちらが黙っていれば、相手は話します。こちらが、ジャッジしなければ、相手は怖く感じないので、どんどん話していきます。
相手が教えたいことを、どんどん話してきたら、言いたくても言えなくなりますし、何かにつけて、「それは正しい」「それが素晴らしい」「それはもっともだ」「それは、間違っている」「それはおかしい」といちいち言えば、話す方も話したくなくなるでしょう。「黙ってくれたほうが、答えやすいな」と思う方も多いのではないでしょうか。
Nさんは、いままでのアプローチを変えるわけですから、最初は、大変かもしれません。
しかし、ここを乗り越えれば、相手が自分の意見を出してきて、それを行動に移し、成果を上げたとき、本当に部下に感謝され、自分もそんな部下の笑顔を見て嬉しくなる体験が待っています。部下の笑顔が、自分のしてきたことの結果なのです。
新しい感動を味わえる、スタート地点に今立っているのだと思います。私もそんな時期があり、すごく大変なチャレンジでした。
しかし、相手のためを思って、一生懸命にやってきたことが、ふと振り返ってみると、相手のおかげで感性が磨かれ、結局は、自分の人生も豊かにするためだったと思えるのです。
まだ、感じたことのない喜びをきっといつか実感されるといいなと願っています。
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【ご質問メール】
いつも、拝見しております。
Nと申します。
アパレルの販売をしております。人とのコミュニケーション、相手への伝え方ティーチングではなくコーチングをしなさいと上司に言われています。店長いわく、私は言い過ぎる、相手に聞きなさい、相手がどう思っているか知りなさい、偏見を持つなと言われています。
正直、どうすればいいのかわかりません。答えを言い過ぎる、拡大質問をしなさい、相手に聞く。。。なんで?どうしてそう思うの?など相手が受け入れてくれるように伝えてみたらと言われています。
私は店長ではないのですが、部下はいます。部下に対して自分の軸を持って自分が誰よりも頑張って仕事をしていると思っていますし、作業も誰よりもしています。
しかし、温度差があったり一方的に話している、プレッシャーに感じてしまうような言い方をしていると言われてしまいます。
相手の事を考えて話していると思い込んでいるだけで、
実際は相手の事を考えて話してないのでしょうか?
本当に相手に伝える事は難しいです。
答えを導く質問とはどうしたら出来るのでしょうか?
相手が一方的に言われていると思われない話し方はどうしたら出来るのでしょうか?
何をどう考えたらいいのかもわからない状態です。
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【私の考え】
よくある悩みの一つですので、ブログにて取り上げてみました。
確かに、Nさんの上司のおっしゃることは、コーチングのことですね。
>店長いわく、私は言い過ぎる、相手に聞きなさい、
>相手がどう思っているか知りなさい、偏見を持つなと言われています。
言われていることは、ごもっともなのですが、自分を否定されている感じもあって、Nさんも、なかなか受け取りにくいところがあったのではないかとお察しします。なかなか、「聴くこと」についての説明をするのは難しいので、店長も「ああ、伝わらないな・・・」と悩んでいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、どこからお答えしていいかと考えたとき、コーチングのやり方については、コーチングの本を読めばいいと思うので、何より大切なのは、今の自分の現在地を知ることと、これからの自分が向かっていく成長について焦点を当てることです。なので、この課題に有意義に取り組んでいきたいとNさんが思えることを願って書いていきます。
現状は、
>自分の軸を持って自分が誰よりも頑張って仕事をしていると思っていますし、
>作業も誰よりもしています。
とおっしゃっていますので、とても一生懸命になさっているご様子ですね。だからこそ、部下がつくポジションへ上がっているのだと思います。
今からは、部下の成長が自分の成長へとつながっていくフェーズに入ってきました。部下の成長が、結果的に自分の成果になっていくのです。自分が部下を認めるポジションになっていることを、まず自覚することです。
自分のことを思い返してみるとわかりやすいと思います。色々な上司がいらしたと思います。自分の頑張りを認めてくださった方がいらしたことも、自発的に頑張れた要因だったのではないかと思います。
>相手の事を考えて話していると思い込んでいるだけで、
>実際は相手の事を考えて話してないのでしょうか?
相手のことを考えて、「こうしたほうがうまくいくよ」というのと、相手のことを考えて、「どうしたらうまくいくか、一緒に考えよう」というのと、2種類あるとしたら、コーチングのアプローチは後者です。
きっと、Nさんは、相手のことを考えて働きかけていると思いますが、ただ、考えるよりも、「相手の成長を願って、そのためにはどう接するのか考えて働きかける」ことが、コーチングなのです。イメージでいうなら、上から下よりも、同じ横にいる感じでしょうか。「こうしなさい、ああしなさい」よりも、「一緒に考えよう」という場です。思春期の子供も、親から「ああしろ、こうしろ」と言われるよりも、「一緒に考えて欲しい」と望んでいるから、反抗期になるようです。
成長が、早い人もいますし、遅い人もいます。個人差があるのもわかりながら、相手のペースに合わせて、働きかけていく配慮も必要です。自分がどんどんできる人だと、成長が遅いことにも焦る場合もあるかもしれません。でも、そこは見守り続けるのです。
私事ですが、マクドナルドからアパレルに入ったので、全然違う業種でした。新しい経験の方が多かったですから、私が成長するまでに、2年半、かかりました。その間、社長は、私のことを見守り続けていたのだと、今ならわかります。
なかなか花が咲かないからと言って、無理矢理、太陽を当てたり、栄養価の高いものを与えることもなく、たまに、現れては、ポツリとヒントを言って、去っていきました。そこに対して、冷たいと思ったこともありました。
その、ポツリのヒントを解くのに、半年かかったりしましたが、ずっと考え続けたことが成果に結びついたのですから、社長の見守る力の凄さに、今ごろ、敬服しています。
>答えを導く質問とはどうしたら出来るのでしょうか?
相手の答えを導く質問ですから、自分が自分の答えを導くとき、自分に質問しているような質問を相手に投げかければいいのです。「目的は何だろう?」「どうしたらいいの?」「何が必要?」「どうしてこうなっているのかな?」など、自分が自分にしている質問を相手にも質問するのです。
例えば、「もし、自分がお客様だったら、こっちのディスプレーとあっちのディスプレー、どっちが取りやすいだろうか?」と部下に投げかけてみる。
答えられなくても、その時は、こちらの考えを伝えてみて、「どう思う?」とまた、訊くのです。
自分が「こっちの方が正しい置き方なんですよ」と部下に教えるのとは違うアプローチです。自分の経験測で、「こっちの方が正しい」というのがあったとしても、部下に、自分で、成果を体験してもらうために、「正解も不正解もないよ。自分で色々試してみよう」と投げかけることが、部下の成長になるのだと思います。
考えるヒントとして、一緒にショップリサーチに行って、こちらの感じたことを、部下に伝えてみたり、「どう思う?」と一緒に考えてみたり、行動を共にすることで、「先輩の考えかたはこうなのか!」と、初めて知ることもあると思うのです。
例えば、Nさんが、社長と行動したらどうでしょうか? 社長は、お店に入って、ここの月商はいくらくらい、と見当がつく勘を持っていると思います。それは、価格帯やお客様の数や、スタッフの働く人数から、予測するのだと思います。トレンドをどう取り入れようとしているのか? なども、社長のアンテナというのが、きっとあるでしょう。
Nさんにとっては、店長や社長から、新しい視点を教わることが、これからの課題ですし、Nさんから部下へは、Nさんが、これまで培ってきた経験から見る視点を部下に伝授して行くことが仕事です。または、一緒になって考えることもあるでしょう。視点や考え方を教えるということは、相手に自分で答えを出してもらうことになります。答えを教えるのとは違うのです。
>相手が一方的に言われていると思われない話し方はどうしたら出来るのでしょうか?
これは、話し方のまえに聴き方です。話し方を知ってそれを実践したとしても、それでもなお、一方的に言われていると思うのではないでしょうか。それは、話し方ですから。相手から答えを引き出すことが目的ですので、聴き方です。
Nさんが、これから身につけて行くことは、「聴き方」なのです。こちらが黙っていれば、相手は話します。こちらが、ジャッジしなければ、相手は怖く感じないので、どんどん話していきます。
相手が教えたいことを、どんどん話してきたら、言いたくても言えなくなりますし、何かにつけて、「それは正しい」「それが素晴らしい」「それはもっともだ」「それは、間違っている」「それはおかしい」といちいち言えば、話す方も話したくなくなるでしょう。「黙ってくれたほうが、答えやすいな」と思う方も多いのではないでしょうか。
Nさんは、いままでのアプローチを変えるわけですから、最初は、大変かもしれません。
しかし、ここを乗り越えれば、相手が自分の意見を出してきて、それを行動に移し、成果を上げたとき、本当に部下に感謝され、自分もそんな部下の笑顔を見て嬉しくなる体験が待っています。部下の笑顔が、自分のしてきたことの結果なのです。
新しい感動を味わえる、スタート地点に今立っているのだと思います。私もそんな時期があり、すごく大変なチャレンジでした。
しかし、相手のためを思って、一生懸命にやってきたことが、ふと振り返ってみると、相手のおかげで感性が磨かれ、結局は、自分の人生も豊かにするためだったと思えるのです。
まだ、感じたことのない喜びをきっといつか実感されるといいなと願っています。
コメント
コメント一覧 (2)
悩んだり喜んだりしてお互いに成長して行くのでしょうね(^^)♪
コメントありがとうございます。
私も懐かしい感じを持ちながら書かせていただきました。