「あれどうなっていますか?」とお客様に聞かれて、クライアントさんの中では、「そういえば・・・」と嫌な予感がしたので、その時すぐ答えられず、「確認してみます」と答えを先延ばしにしたそうです。でもよくよく考えてみると、嫌な予感通りの結果。そのことについて、お客様にどのタイミングで言おうか、悩んでいると相談されました。

 私は言いました。「もうやったことは仕方ないし、すぐに言うしかないですね。お客様のほうが、どうなっているかな?とモヤモヤしたままでしょうから、お客様のモヤモヤも、止めてあげることですよね。正直に言って、首になったらそれはそれ。それしかないでしょからね」
 クライアントさんは、私に話したことで落ち着いて、すぐに伝えることを決意されました。そしてお客様に伝えると、「お気になさらずに」と、一言で済んでしまったそうです。クライアントさんは数日間、自分を責めたりモヤモヤしていたんですから、拍子抜けされたようでした。



 あるクライアントさんが、会社の福利厚生での遠足に行ったそうです。帰りは集合場所に17時ということで、きちんと戻ったようでした。しかし、時間を遅れてくるグループや、一番最後にやってきた人たちは、もう18時近くなっていたようです。「あれ、おかしいな、17時なのに」と思いつつ、説明もされないから、ずっともやもやしたまま、バスに乗ったようでした。でも、モヤモヤは収まることなく、バスを降りるときにやっと時間が遅れた理由を聞けたようでした。理由は分かり、クライアントさんのなかでは、半額で入場できたから良しとするか、と自分の中で納得させて、その日は終わったようです。

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 伝えたり、聞いてしまえば決着のつくことなのに、聞かないもんだから、どんどん妄想が広がり、いろいろなケースを考えて、そのケースに対してまた自分の反応を考えて、モヤモヤループです。生きている時間がもったいない! と思います。しかも、その時間は自分以外の外側が原因です。



 先月のセッションでも別のクライアントさんに、「モヤモヤの時間を減らすために、聞けば済むことは聞きましょう」という話をしたのです。
 今朝、そのクライアントさんから、セッション日変更希望のメールが来たので、私はすぐに返事を出しました。そしたらまた返信がきて、「確認ですが、誤記ですよね? わからない場合はとりあえず相手に聞いてしまおうのトレーニングかな?と思い、メールを開いてすぐ返信してみました」と書いてありました。面白いですね〜。私は無意識で間違えて、クライアントさんに練習問題を送っていたなんて!(笑) クライアントさん、ステップアップされました!



 そのモヤモヤの時間は誰の時間でしょうか? あなたの時間を取り戻すために、思考を終わらせること、とても大事です。タイムマネジメントというのは、どちらかというと、効率を上げるために何をするか? というよりも、無駄になっている時間をいかに減らすか? がまず先ですね。時間がない人は、自分以外のことに奪われているのかもしれません。