「管理職はどちらかというと苦手、自分に合っていない気がする」というところから、部下のマネジメントに関するセッションを90日コーチングのほうはしていましたが、そのままセッションを継続しながら今は、内面のほうの「自分」のことについてが主なテーマになっています。周りの人に話しにくい話だったり、自分を重くしてしまっている気持について話すセッションが続いていました。


 苦手分野というのは、取り組んだ方がより未来への可能性が広がることも多いと思います。絵を描くのが苦手というような苦手分野に取り組むというよりも、コミュニケーションで苦手なところがある、というのは苦手で済ませるよりも、「やりかた」や「相手を理解する」ということを学ぶことで、成長できるのです。私も傾聴は苦手な分野でしたが、店長という役職になり、苦手では済まされなくなりました。自然とコーチングへとたどり着き、勉強したら完全に新しい世界が開かれていったのです!

 クライアントさんも最初はやり方、というところから入っていきました。それで色々と改善されて、部下からもいい評価を受けるようになっていったのです。

 しかし今突き当たっているところは、もっと深いところです。孤独な気持ちを感じてしまったり、周りの人とわいわいとやっていくタイプに関して、「そのやり方は私と違い過ぎる」というように違和感のように感じてしまったり。このあたりの話は前回のセッションでもでてきたのですが、今回、管轄がかわりさらに部下が増えていくということで、より苦手なところが浮き彫りになってきたのです。
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 今まで、クライアントさんにとってセッションでこんなことを話してもいいのかな? とご自身でセーブしていたところを話せるようになり、きっと話が表面上からだんだんと深く自然になっていったのだと思います。なので、このタイミングでさらに部下が増えるというのは、クライアントさんがさらに解放へと向かうために、他力が働いているような気もします。いい流れが来ています。

「私の好きな仕事を他の人に取られることが嫌」という話になりました。大人にしては、子供の発言のような言葉にも聴こえました。数回前のセッションで「セラピー」の話がでていたので、クライアントさんが「インナーチャイルドセラピー受けてみたいんですけど」とおっしゃいました。

 今まで、スピリチュアルとかセラピーとかは自分と全く無縁の世界だと思っていて、感情のところをカウンセリングやセラピーほど話さないコーチングのポジションがとても良い感じに思っているようです。一方、自然と涙が出てくるクライアントさんはたくさんいらっしゃいます。つまり、話したいか? 話したくないか? は本人次第です。逆にコーチングは、感情の話まではちょっと苦手という人でも、問題を特定して話し始めるものではないので、コントロール感がなく、自分から話してみようかなとなれるでしょう。自然と口から出てくる表面上の言葉をまずは片していって、潜在意識のほうにある本当の想いに気づいていきます。表面上のことを話しているときと比べると、深いところから出てくることを話すことは、すごく気持ちのいいことです。

 クライアントさんは、囚われているところ、重くなっているところを解放するために、次回のセッションまでにセラピーをうけてみようということになりました。
 今「繰り返されるこの感情は何だろう?」と思っているところがセラピーを受けることで、子供のころからつながっている何かであるということに気づくかもしれません。そこが癒されてOKになったら、今なんとなく違和感に感じていることが、するっと通過する感じで、きっと未来への足取りも軽くなっていくでしょう。

 感情的な囚われ部分が外れたら、もっと行動が加速していきます。セラピーの時は、「私は絶対に催眠術なんかかからない」と思っているとなかなか入りにくいですので、リラックスして取り組んで頂きたいと思います。(笑)