あるクライアントさんが、イベント特典の30分セッション4回分を、この1か月間にお試しになられました。1か月の間にコーチングを4回受けるとどうなるか? クライアントさん自身も体験したいとのことでしたので。結果、「この取り組みは効果的でしたね!」というご感想をいただきました。

 クライアントさんのタイミングとしては、転職をしたばかりというところ。転職先の会社は、残業をしないことを推奨しており、セミナーや研修など、積極的に活用してほしいという、会社だと言っていました。
 定時で帰れるのは初だそうで、今までの調子から考えると結構暇になってしまって、これからどう会社を使っていこうか? 1回目のセッションで、テーマになったのです。

 1回目のセッションでは、「学びの時期」と捉えることにして、資格を取得するために勉強するとか、そんな話が出てきました。まずは、資料を取り寄せたり、学ぶということについて、調べてみよう…という課題になりました。

 そして、1週間後の2回目のセッションでは、ある資格について、これがいいかも…と思いながらも、キャリアとは関係ないところで、子供のころからの趣味と結びつくことも、これからの未来に生かせないだろうか? という話も出てきました。キャリアと、そもそもクライアントさんが興味があることと、最初、話しながら接点が何も見いだせずにいたので、どっちにするか論になっていたのですが、お話を聞きながら、私は一見相反する二つの接点に気付いたのです。

「2つとも能力開発に関係しますよね」と。きっと、クライアントさんも何年もずっと自分の中にある2つの交わらなさにモンモンとしていらしたんでしょう。その言葉1つで言い表せたことに、何かがカシャっと噛み合った感じが、双方の中で感じ取られました。印象に残るセッションとなったのです。

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 「能力開発」というキーワードを持っていたことで、3回目のセッションでは、会社のなかで自分だからこそできそうなことがだんだんと見えてきたらしく、積極的に周りを巻き込んでヒアリングやミーティングなどを重ねる、とても活発な週になったようでした。
 既にその会社にいた人たちにも、やりたいことがやっとできると、歓迎をされたそうで、中間管理職の立場から、上司と部下を繋げる形で、部署を大きく推進させるきかっけを作れたようです。

 今回の4週目のセッションでは、またその続きの話が聞けました。とうとう社長までプレゼンできるところまで、部署での取り組みがまとまったようです。また、自分の立ち位置として、上司であるMGRをサポートしていきたいと思う気持ちも芽生えてきたそうです。来週は、その上司を連れて、会社外のそのエキスパートにも会える機会を設ける予定だと話していました。

 また、今、クライアントさんがやっている組織改革的なことは、きっと未来にクライアントさんが自分でビジネスを持つときにも、経験談として有益だと思うので、日々まとめとして記録に残す習慣を持つことが、未来の自分へも確実に繋がるのではないかと、私は提案しました。そう言うと、クライアントさんから「その言葉が欲しかったのかも!」と言われました。

 ここまで推進できているのだから、「あなたがMGRやったら?」と、もし私が社長だったらそう言いたいほどです。クライアントさんに、「入社して間もないけれど、MGRの地位を早く獲得するのがあなたらしいから、やっちゃってください!」と、発破をかけて、セッションが終わりました。(笑)

 こう振り返ると、1週ごとに意識するところを持って日々を生きることで、アイデアを思いつきやすくなったり、効果的で効率的な動きが可能になったのではないかと感じました。コーチは、焦点を絞ってまとめる相手としての役割を果たしたのみです。フォーカスを定めることで、アスファルトでも花は咲けるのです。