クライアントさんが関わるアーティスト来日のため、宣伝イベントを企画することになったクライアントさん。「日本に旅行で行くから、イベントもできますよ!」という突然のイベント企画になったようです。普段だったら、こちらから企画があって、日本に来てください、という感じなので、全く初めてのパターンのようでした。

「日本ではまだ無名のその方のもとに、どうしたら、人が集まるのだろうか?」せっかく来日されるので、その関係の団体や大学、店などにイベントをしませんか? と当たりはじめているそうです。しかし、大きな団体にはやんわりと断られたり、どこもまだアポイントが取れていないようです。袋小路に入られていました。

 私も一緒に考えるために、その方がどんな人なのか? 何を発信したいのか? など共有させてもらいました。
 私が感じたことは、クライアントさんは「せっかく来日するのだから、多くの人が集まる場所で、その人にトークショーをしてもらったほうがいいだろう」というところから考えている気がしました。

 もし私だったら、その人が、日本に来てよかった!、と思えることだったり、帰国後のプロモーション活動ができるように、日本での盛り上がったトークショーの模様を写真や動画に収める目的にしたらどうか? と、これからの可能性にもフォーカスするでしょう。また彼女も一緒に来日ということは、彼女も喜ばせることは鍵になるのではないでしょうか。
 「日本ってCool!」と、2人に感じてもらえるような、場所、人集め、内容を考えていけばいいのです。
 きっと、大きな会場であっても、よそよそしい感じで、知らない人ばっかり、みたいなところでトークショーをするのは、もし、私がその人の立場だったら、やりにくいと感じます。少人数でも、興味を持った人が集まり、素敵な場所で開催し、その模様を収録することによって、これからの日本でのプロモーションが成功するというイメージへとつながるでしょう。いい思い出をお土産に帰国してほしいですね。

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 イメージが広がってきたところで、さらに具体的に落とし込むために、プレゼンのときに使える宣伝文句も一緒に考えてみました。


「アート系英国男子来日! ヨークシャー訛りの英語でのトークショー&パフォーマンス! 東京では、たった1日しかイベント開催しません。お見逃しなく! みたいに宣伝すると、くらいつくでしょうね〜」

「そんなミーハーでいいんですか?! 思いつきませんでした!」
クライアントさん、爆笑でした。

「お役所じゃないんですから…。まじめに考えすぎです。それでは、脳みそはスタックするでしょう。コーヒーブレイク入れないと!」

「そういえば、その人もスタックしたらTeaを飲むと言っていました!」

30分前は、随分硬かった脳みそがほぐれたようです!


「目的をどこにするか?」で、出てくるアイデアは全く違ったものになるのです。「誰を喜ばせるのか?」ということが、鍵になるのです。

 9月のEVENT「Launch」の内容を考えているときに、既にLaunchして成功している人が申し込んできたので、一瞬私も内容に困ったというのがありました。
 しかし、私のコーチの播磨さんが、「その人には、何を伝えたい?」と私に質問をしてきました。そこから、内容がパッ、パッ、パッと決まっていったのです。
 確かに、Launchしていない人に伝えるのと、既にLaunchしている人に伝えようとするのでは、Launchしていない人にとっても、もっと可能性の広がることを語れるわけですから、これも神様の采配なんだなと思えることができました。播磨さんも、すかさずそういう質問を投げてこられるわけですから、さすがだなと思います。

 それから大切なことは、その人(モノ)の魅力を語るということです。クライアントさんは分かっていながらも、そこを落とし込むことの意識が不足していたようです。売れるプレゼンとは、そういうことではないでしょうか。



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★セッション後、ご感想をいただきました。

 今回もありがとうございました。セッションの中盤、がちがちなお役所みたいな企画を進めようとしていた自分に気付いたときには、びっくりしました。大真面目にやっていたのですが……。笑
 彼の魅力を楽しそうにプレゼンしてこようと思います! 彼と彼女に、いかに楽しんでもらえるかも考えると、たくさんできることは思いつきそうです。
 私だって楽しみなはずの来日が、最近は悩みのタネになっていたのですが……無事楽しみに感じられる状態になりました!ありがとうございます。コーヒーブレイクをはさみながら、やっていこうと思います。

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お役所思考から抜けてよかったですね。(笑)