ある男性のクライアントさんが、仕事の引継ぎをするときに、「人に教えるのは、とても難しい」と思ったようです。しかも男性の部下に「ちょっと言葉がきつい」とフィードバックを受けたとか。

 セッションのテーマとして、準備用紙に書いていなかったのですが、対話をしながら、これからのクライアントさんの発展性を考えるうえで、「人の話を聴くスキル」を磨いていったほうが、未来の自分がもっと描けるのではないか? ということが見えてきました。

 気になったことをそのままにしておくか? 向き合ってみるか? で人生が変わると思います。何かできることはあったのではないか? と、失敗点をこれからに生かしていく思考を搭載することができれば、失敗は恐れるものではなく、自分を成長させるものだと感じられるでしょう。思考停止しないで、可能性にフォーカスして考えることが大事なのです。それができれば、行動力もついていくでしょう。

 かくいう私は、失敗だらけの人生です。先日、傾聴DVDをご購入頂いたお客様に、こんなご感想を頂きました。感想にねぎらわれました!ありがとうございます。

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まさか泣くような内容でないと思っていましたが、不覚にもdisc1の最後のねぎらいの言葉を伝えるで泣いてしまいました。 あの部分だけでこのDVDを購入してよかったと思いました。今まで堀口さんは順調に発展されていると思っていましたが、結構苦労されているのだなって、中身の濃さに満足しています。(男性の方)

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 実は、涙が出るというご感想はよくいただきます。実際、涙を流しながら自分を変えていきました。

 失敗しないと、成長しないような気がしています。もう、お叱りの言葉を受けるというような失敗は、昨年の10月を最後に来なくなりましたが。(笑)お叱りでなくとも、何かが停滞している雰囲気がするときは、全力で成長の方向性を探すことは、私のルールです。


 さて、クライアントさんが「ちょっと言葉がきつい」と言われたのは、なぜだったのか? どんな言葉を使っていたのか? どんな言葉が足りなかったのか? 考えていくことにしました。

 傾聴スキルは、学校で教えてもらえないことです。しかし、20代後半位から、傾聴側に回ることが急に増えるではないですか。だれもが、人間関係の難しさに直面することが増えてくる気がします。
 私の英会話のインストラクターも、最初はシャイだったけれど、場数でコミュニケーションスキルが向上したと話していました。あんなに人をリラックスさせる才能があるなんて・・・と思っていましたが、そうではなかったんですね。知識を知って、場数を踏むことが必要だと思います。

small クライアントさんの返答が冷たい印象になってしまった理由が見えてきました。よくあるのは、「気持ちの傾聴ができていないから」ということです。
 相手の言葉にどう返していいか? とか、自分にはそういう体験がないから、共感が難しいと感じるときがあると思います。返す言葉が見つからないということは、私も傾聴の仕事をしながら、大変悩んだところでした。
 結局、「気持ちの傾聴」ができるようになろうと、ある半年の講座で勉強して、ようやくできるようになりました。同じ体験がなくても、「そう感じることは理解できる」というような、共感的理解をすればいいというものでした。相手に「理解しましたよ」というニュアンスの言葉を返すだけで、相手は話せてよかったと思えることを知りました。
 相手が、「そこを受け取らないんだ…」というように感じてしまうとき、それ以上話すのをやめようかと思ってしまうものなのです。今は、こうして記事を書くときも、自分の書きたいことと、それを読んだ人がどんな気持ちで受け取るか? を同時に想像しながら書けるようになりました。

 以前、私はそんなつもりはなくても、「メルマガを読んで否定された気持ちになりました」というコメントをいただくこともありました。何でそうだったのか? 今ならわかります。あのときは、申し訳ない気持ちと、何で? という気持ちと、どうすればいいのだろう? と混乱しました。今でも、言葉選びは難しいですが、場数でだんだんとニュートラルなポジションがわかり、読みやすい文章が書けるようになったと自負しています。

 クライアントさんには、私の体験談とスキルをシェアしました。また、日頃からアンテナが立つように、課題もつくってみることになりました。
 有給休暇中に転職活動というクライアントさん。時間もきっといっぱいあるので、生まれ変わるれる季節になるのではないかと思います!