昨日のメルマガで、「2016年のイメージを創る10個の質問」をお送りしました。答えやすい質問を書こうかな? と一瞬思ったのですが、それでは「質問に答えたのに、特に変わらない2016年でした」となってしまうと思ったので、返答に時間のかかる質問にしたのです。自分を知らない人が答えを読むときも、イメージが湧くぐらい、映像の見える感じで描ければベストです。

 先週は、2015年を回想する質問をお送りしました。2週連続で、「過去を振り返る質問」と「未来を創る質問」という順番に作ってみて思ったのが、「過去を振り返る」ことは、出来事を書くだけでいいけれど、未来を創る質問は、イメージ力がないと短絡的な答えにならざるを得ないのではないかと言うことです。
 また、未来をイメージする質問なのに、なぜか過去のことを答えに書く場合もあるかもしれません。この10個の質問で、その人の現状が、いろいろと見えてくると思いました。

 そんなことを思っていたら、初めてセッションを申込まれた方で、「10年間、自分がやりたいこと、好きなことを見つけたいと思っていて、自己啓発の本を読んだり、ワークをしてみたけれど、全然見つからない。自分は何をしたいんだろう?」というテーマでした。


 まず現状をはお聴きしました。
 転職か?と思った時期もありながら、変わらないままあっという間に10年が経過。転職するにも、自分のやりたいことを見つけることが先だと、自己啓発本を読み、ワークをやったりするけれど、見つからないので、途中で投げ出したりしてきたそうです。娘さんの進学のタイミングに自分を重ね合わせ、「自分はなにもないな…」と再確認。職場で、本気度が違う人がうらやましく見えるとおっしゃっていました。

 私は、現状の中で投げ出さず、ずっと続けていることを見つけたので、早速フィードバックしました。

「子育てはやりたかったことでは?」

「あ、そうですね。続いているものにフォーカスしていなかったのかも」

 最初の数分だけで、クライアントさんが見落としていた、自身の承認ポイントがいくつか見えてきて、自然と仕事の話へ進みました。対話をハイライトで振り返ってみます。


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「仕事で、動けていない自分がいますね」

「もしかして、動けないというか、人に仕事を振る立場では?」

「係長にも、振っていけばいい、と言われました。仕事を振るのが下手ですね。抱え込んでいる感じかも」

「振るとは、子育てと一緒ですよ。教えたり、確認したり、認めたりすることですから」

「そうか。頭で考えすぎていたようですね…」


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「仕事を振ってないように見えるのは、仕事を振る前に、色々と考えてしまっているからかもしれないです」

「仕事を振ってから考えればいいですよね。部下によってどこで躓くか? 何が得意か? など振ってみないとこちらの関わり方は見えてこないと思いますし」

「頭でばっかり考えて、目の前のことは見えていなかったのだと思います」

「仕事を振れば、楽になるでしょうね」

「楽しちゃいけないと思うところがあるかも。ムラがある?」

「ムラがある理由としては、フォーカスの問題かもしれませんね。フォーカスすべきところにフォーカスできていれば、楽しいし、しっかりやりたいと思うけど、フォーカスすべきじゃないところにフォーカスしていれば、楽しくなかったり、ミスも出やすいということではないですか?」

「確かにそうかもしれません。やりたくてやっているひとの10 と 私の10は違います。下りエスカレーターを登ろうとしている無駄な努力というか」

「力を注ぐところ、フォーカスするところにエネルギーを注ぐってことで、ちゃんと上りエスカレーターに上れますね」


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285「皆の成長をみていくことや、フォローならできそうです」

「いいですね」

「あと、改善案をプレゼンしないといけないんですが、何をしたらいいか見えていないんですよ」

「チームの問題は?」

「作業が遅くなる。年度計画が達成出来ない。練っていないアイデアが沢山ある。時間がないから、浅い感じで終わってしまう企画会議…」

「なるほど、みなさん、キャパいっぱいのようですね。もし、適量になった場合、楽しくなりますか?」

「はい、しっかり時間をかけてやったら、面白いと思いますね」

「今は、行き当たりばったりってことなんですね」

「そうですね。部下には絶対大丈夫なものしか振っていなかったのかもしれません。振ってから一緒に考えればいいですね。出来ないなら出来ないで、どうしたらできるか一緒に考えていけば」

「ということは、プレゼンのテーマは、チームワークをよくする、ですね」

「そうですね。パートを巻き込むといいのかも。新しい人も入るし!経費もかかるところもあるだろう。勉強会も必要かも。皆が満足して仕事ができるようにしよう…」

「段々イメージが出来てきましたね。やりがいありそうですね」

「やりがいありますね。自分だけでなく、みんなが楽になるようにしたいですね」

「今の職場でやっていけそうなこと、色々見えてきましたね」

「その中から、好きだなと感じることも見えてきそうな気がしてきました!」


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★セッション後、すぐ感想を頂きました。


今日は、ありがとうございました。
また、早速のFBシート!受け取りました。

初めてのコーチングでしたが、堀口さんのおかげで、
思ったよりリラックスして話すことができました。

普段自分の頭の中だけで、ぐるぐる押問答しているものが、
ちょっと違う形で引き出されたり、フィードバックシートで
可視化されているものを見ると、新鮮な感じがします。

本より、人(発想力のある人)との時間ですね。
コーチングのあと、なんだかじわじわやる気が滲み出てきて、
溜まっていた家の諸用がサクサクとすすんでいます。
この調子で、明日は職場のデスクを片付けます。

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 やりたいことが見つからないのではなくて、見つけるまで考えを深めていないと言うことなのだと思います。多くの働く女性のセッションをしていますが、導く人の助けを借りれば、停滞していたところから、ブレイクスルーできるわけです。クライアントさんの直近の上司たちは、何やってるんですか?! と思います。(笑)

 私もイマジネーション力の優れている人のアイデアをそのまま実行したり、20代後半は、自分のアイデアに辿りつく質問ができる、発想力の優れた方と知り合いになって、ご飯によく連れて行ってもらっていました。今思えば、コーチのようです。
 独立直前の不安を解消してくれたのは、メンターの金井さんです。ホワイトボードに、独立後のイメージを描いてくれて決心できました。具体的になれば、もうやるだけでした。
 あなたが見つけられないのではなく、見つける質問を知らないだけかもしれないだけかもしれません。自分だけで考えるのをやめて、もっと可能性があるかもとフォーカスを変えれば、手助けしてくれる人の存在がきっと見えてくると思います。