意図せず、「数字の管理が苦手なことについて」という話になりました。クライアントさんは仕事でPL表を分析したり、説明したりもできるようにならなくてはいけないと上司にも言われているようです。男性の多い職場のようで、数字からいろいろと説明したり、凝った表を作ったりしているひともいるとか。
 クライアントさんはどちらかと言うと、数字から分析するよりも、直接スタッフたちに首を突っ込んで、一緒にアクションを起こしたりするほうが、自分に向いているんじゃないかとおっしゃっていました。とても女性らしいです。しかし、数字が苦手だからといって、見ないままというのも。数字から、見えてくるものが色々とあるのですから。

「最低限やったらどうですか? 数字を見ることに慣れていないだけですよ。見ているとわかってくるものがあるんですよ」数字もバランスよく見ることでもっと発見できるものがあるので、クライアントさんの可能性を広げるためにそう提案してみました。

「もしかして、普段からどんぶり勘定ですか?」

「そうですね。お金のことに関しは、あまり気にしないようにしているんです。心配するとあまり良くないかなと思って。子供の頃、家がケチだったので」

「そうなんですね。でもお金持ちは倹約家とも言いますよね。ケチというか、お金をどこに使うか見極めているのだと思います。何かの開発のためにお金を使いたいとか、使い道が決まっているから、できるだけ無駄に使いたくないし、計画的に買いものをしていると思いますよ」

 会社のPL表が苦手という話から、お金の話になっていき、だんだんと見極める力という話になっていきました。クライアントさんが、会社の研修で「自己投資○○万円して、ライフコーチをつけています」と初めて話してみたら、みんなにすごく驚かれたとおっしゃっていました。クライアントさんにとっては、価値のあることだと思っての選択です。

Fotolia_106630_XS 高額な物に関しては、見極めていらっしゃるようでしたが、衣服や数千円などのサービスを受けるときは、「高いからこっちの方がいいかな」とか、あまり内容を検討せずに、ぱっと決めてしまうこともあると言うことでした。社会に出て、自分でお金を使えるようになってからは、ケチケチする必要もなくなったということでした。

 私の経験からですが、「お金があるからいいや」と、どんぶり勘定になっていると、お金のやり取り以外も、わりと見落としていることが多かったはずです。ノリと勢いが優勢で、あまり思考を使わなくなってしまうのです。いらないものをいっぱい買っていたことに、断捨離するときに気づいて驚いたことがあります。

 もっと探してみた方が、探す時間がそれだけ楽しいですし、色々なことが知れますし、自分の好みのものが見つかることも多いのです。速く決定出来ない、妹を馬鹿にしていたことがありましたが、今では母と一緒に「彼女の生き方に学ぶべきね」となっています。(笑)

 今の私は、すごく細かくなって、ヨーグルトの数百円の差で悩んでみたりもします。成分をネットで調べてみたりもします。細かい自分になると、普段から細かく見られる感性が育ち、共感性も育ち、自分の中に安心感が出てきます。自分が本当に欲しいものを選んで買うわけですから、きっとお金にもいいエネルギーをのせることができるのです。適当に買っていては、適当なものが戻ってくるのでしょう。

 ある日コンビニで「50円引き!」というのぼり旗を見たときに、「たった50円引きで、のぼり旗作るなんて!」とびっくりしたことがありました。でも、よくよく考えてみたら、たった50円でも、それを目当てに入りながら、ついでに他の物を買うだろうから、全体的にセット率アップにつながるのでしょう。どんぶり勘定だと、「あきんどIQ」もきっと下がると思います。(笑)

「まずは、自分のPL表からですね!」ということになりました。見えてこなかったことが、きっといろいろと見えてくるようになると思います!

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