新しい上司との付き合い方について、悩んでいらっしゃいました。「なんで?」「どうして?」「それって変だよ」・・・などの質問がたくさん出てくるので、その都度自分が責められているように感じる自分に気付いたようです。
 たまたまそのタイミングで、クライアントさんは中耳炎にもかかってしまったそうです。1ヵ月くらいで完治されたようなので、重症ということではなかったようで、本当によかったです。セッションで話しながら、「自分と静かに向き合うために、中耳炎になったのかも?!」という見解もでてきました。病は気からでしょうか。

00182590 威圧的と感じる上司と、どう付き合っていけばいいのでしょうか?

 「相手との距離を保つ」。多くの人は当たり障りのない感じで、つきあっているようです。またある人は、飄々と交わすこともできているとか。クライアントさんは、真に受けてしまい、自分を責めたり、なんだその口の聴き方は?!と怒りも湧いてきたり、ストレスになっていました。他にも自分と同じようになっている部下もいるらしく、裏で泣いているのを見たりしたそうです。

 一方、上司であっても、優しい言葉をかけてくれるタイプや、自分と同じ立場に一緒に立ってくれる上司のときは、とてもやりやすかったと言っていました。
 しかし、いつまでも相手選びをしていてば、被害者と感じてしまうこともこれからも続くでしょう。どうすればいいのか? 

 正直、相手に変わってほしいと願いたいところです。しかし、それは相手次第ですから難しいです。となると、いつでも自分と相手を分けて考えることができたらいいのではないでしょうか。

 相手は相手、自分は自分のどこを変えたら、楽になれるだろう?
 それは、自分に知恵をつけさせることです。

 クライアントさんには、コミュニケーションスキルを教えました。それは、フィードバックです。
上司が、「それって変だよ」と指摘してきたら、「それって変だよ…ですか」とオウム返しをするのです。相手の言葉を鏡のように返し続けるのです。ただ、返すだけなので、何も考えずにできます。

 「そんなことも知らないの?」と言われたら、「今の段階では知りませんが、5分後にわかると思います。(笑)」と事実を述べる返しも、頑張らないでできます。

 つまり、これらの発言は何かというと、「相手と自分」を即座に分けて考えることができる発想法なのです。
 相手と切り離して、自分の内側の問題を自分で考えることだけをすればいいのです。

 クライアントさんは、「相手によって左右される自分」、「自分のことを責めている」という自分の問題に気付くきっかけとなっているはずです。相手は相手で学ばなくてはいけない部分があるかもしれませんが、そこは関与できません。
 自分のなかでニュートラルになる問題がやってきたと思って、新しいアプローチをとることが自分の課題なのです。自分の気持ちを味わったり、今まで見えていなかった相手のことを想像してみる機会になったり、いろいろなことを想像できる自分になれることが、自分のしなやかな強さとなるでしょう。「考える力」が自分らしさを守る力になるのです。

 自分の気持ちを話、相手、自分と色々と検証をしながら、クライアントさんはだんだんと真意が見えてきました。実は上司こそが「自分が知らないことを知るのが怖い人」であるのではないかと。そして、何が問題でどう取り組むかが具体的になりました。

 「この1年はフィードバックをテーマにしてみます」とクライアントさんがおっしゃったので、「1ヵ月強化月間ということで、取り組んでください」と緊急課題にして頂きました。(笑)
 「最近、テニスをやりたい!と思ったのは、フィードバックを返せる自分になりたがっていたのかも!」と、クライアントさんの中で繋がったようです。修造BOTをインストールして、取り組みたいとおっしゃっていました。(笑)

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

いつまでも被害者になっていませんか?