上司は先のリスクヘッジができる細やかな人で、他人にも自分にも厳しい、ときにきつい言い方をして失敗するときもある。一方、自分はおおざっぱなところがあると感じているクライアントさんが、その上司に「この部署は、人数が少ないから、所長のやり方に合わないと、うまく能力を発揮できない。本当に今の環境、仕事内容が合っているのか、自分のためにも考えた方が良い」と言われたそうなのです。

 セッションを始めた1ヵ月前は、上司を苦手に感じていたクライアントさんでしたが、セッションを通して、ニュートラルな観点を理解し、言動を変えることができるようになった頃に、この助言。
 クライアントさんはそれを聞いて、いまのところ上司が期待するような、細やかな人材になるのは難しいというのは一理あって、上司の助言をどう捉えて進んでいけばいいのか、もやもやしているとのことでした。

 自分が苦手である細やかさを習得するのか? おおらかな自分を生かす強みに焦点を当てた方がいいのか? 20代後半のクライアントさんです。どうしていくことが今後の成長につながるか? クライアントさんが本当に望んでいることは何か? 一緒に考えてみました。


 現在、クライアントさんは海外駐在で、もうすこし海外で働いてみたいそうです。今の上司と引き続きやっていくためには、真逆の性質を役割分担できたら、ともおっしゃっていました。
 「細かくなることは必要だと思うか?」と訊いてみると、日本企業の細やかさを売りにしているところもあるので、細かい配慮ができるようになりたいとのこと。
 上司は、外国人の修理業者に関しても基準高くを求めているので、やり直しをさせたりすることがあるそうです。自分だったら、そこまで基準を要求できないだろうということでした。

c 「基準」という言葉を聞いて、私がマクドナルドにいたときのことを思い出しました。「基準を高くしていくことは、どこの基準を上げていけばいいのか? 知ればできるようになる」という経験を私はしています。

 マクドナルドの基本理念に「QSC+V(Quality品質,Serviceサービス, Cleanliness清潔さ,Value価値)」というのがあります。
 年に数回、自分の業績にもかかわる店舗チェックをされるのですが、それぞれの項目について細かくチェックリストになっていて、グレードをつけられるのです。
 私がグランドオープンを担当した店は、5期連続でトリプルAを獲得することができました。私は、基準に関して、かなりいい加減な人間だったのですが、この店でずいぶん鍛えられたと思います。

 そんな完璧に近いお店でしたが、あるとき「クレンリネス」の項目で「自動ドアのレールの溝」だけペケがついてしまったときがありました。そのとき、そこも見落としてはいけなかったのか!と知ったのです。
 未だ、その時のインパクトが強く残っているため、家のベランダ清掃でも「窓のレールの溝」を必ず掃除することを怠りません。(笑)そのほか、フィルター清掃や、布巾やコーヒーポットも定期的にブリージで洗浄殺菌することも身についてしまいました。

 今は、チェックリストがなくても、QSC+Vが高い基準でマネジメントできているかどうか? 常に意識が向くようになっており、日常生活や自分のビジネスにも大変生かされています。

 例えば、私の提供している「コーチングセッション」についても、QSC+Vに置き換えることができます。
 セッションのクオリティー、サービス、セミナー会場のクレンリネス。バリューという点では、フィードバックシートをお送りしたり、クライアントさんとエッセイを制作したり、このブログにセッションのことをまとめたり、忘年会、花火大会など、企画しています。つまり、ここを理念とすれば、順調にビジネスを運営できるという、スペシャルな法則なのです。

 アパレルに転職して2ヶ月で店長になれたのも、店の分析をQSC+Vで分類したレポートを社長に提出した結果なのかなと思っています。 

 そのようにQSC+Vは、会社でも家でも使えるので、自分の仕事、プライベートにおいての「QSC+V」のチェックリストを作ってみては? とクライアントさんに提案をしました。
 仕事場、そのほか自分がサービスを受けた時など、日頃のQSC+Vに意識を払ってみて、マイチェックリストを作ってみることです。

 2週間ごとのセッションを通して言動が変化し、望んだ状態へと順調に変化されているクライアントさんです。今回も、課題がはっきりと決まり、俄然やる気の様相を呈していました。クライアントさんが、どんなQSC+Vのチェックリストを作るのか? 楽しみです。

 「自分の強みを生かす」ということは、よく言われることですが、「知らないから出来ない」ということもいっぱいあるのではないかと思います。「細かくない」というのは、性格とはまた違うように思います。学んだり、深く追求したりすることで、新たなる自分の強みとして、自信へとつながることでしょう。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

あなたの基本理念は何ですか?