数ヶ月前、単発セッションだったクライアントさんが、2014年は動きがありそうな気配になってきたようで、改めて90日コーチングのご依頼を頂きました。数日前、ご依頼を頂いた方もそうでしたが、またまたヨーロッパ方面の方でした。お隣の国です。(笑)

 2014年は、久々に日本に帰国され、いいスタートが切れたとのことでした。そして、疎遠になっていた友人数人から突然連絡が入ったり、ご主人の関係で引越し予定だったり、これから動きが出てきそうなタイミングで、自分も未来のことを考えることが増えたようです。

 お子さんがいながらお仕事もされていて、今の会社では、精一杯にやっているけれども、これからの自分の成長を考えてみると、コミュニケーションスキルアップが必要と感じ、もっとアサーティブになりたいとおっしゃっていました。 未来の自分のイメージをしてみると、コミュニケーションが円滑になっている姿が、根拠はないけれど、見えてくるのだそうです。

 少し遠い将来の社会貢献についても、やってみたいことがあるそうです。今の自分では、まだそこに至らないけれども、これから、自分自身が成長すれば、やがてそのイメージへも近づけるようです。
 つまり、未来を見据えて今何をするか? を明確にすると、より未来が近づいてくることでしょう。

 色々お話しを聴いていくうちに、今は、サポートをする仕事のようですが、将来の自分を考えてみると、リーダーシップを発揮し、人を動かすことができる自分になることは、必要のようだと見えてきました。

 わかりやすく言えば、副店長が店長になったり、選手から監督になったり、そういうステップアップのことです。

 クライアントさんの中で、その様なステップアップのイメージがつかないご様子でしたので、私が、部下の立場から店長になったときの視点の変化についてシェアしました。

 私は、マクドナルドでNO.2の経験まででしたので、初めて店長になったのは、アパレルに転職してからです。しかも、アパレルの経験がないのに、転職後2カ月で店長になってしまいました。
 そんな私が店長らしい店長になったのは、実に入社3年目からです。辞めるまでの1年半だけは、店長らしく働いたなと思います。(笑)

 ある日、「店長ってこうか!」とわかった瞬間があったのです。アパレル店長になって2店舗目は、上司や社長がほとんどお店に来なくて、私は放任されすぎていると感じていました。「私の評価は誰がしてくれるの?!」と、周りの人にもぼやいていました。誰もそこに対して明確な答えをくれませんでした。
 そんなことがずっと続き、あるとき諦めたのです、「評価されたい!」ということを。
 その瞬間、「私が、評価されたい!ではなくて、私が部下を評価する立場なのか!」とハタと気づきました。きっと、気づく伏線は色々あったのです。いっきにそこでつながっていきました。

Fotolia_1992001_S 「自分ができなくても、自分より優秀な部下がいればいい」上司のその言葉は、アパレル経験がなかった私の不安を取り除きました。
 「では、その部下たちを動かすために、私がどうなったらいいのか?」と、自分のやるべきことが見えてきたのです。部下の可能性を引き出すために、コーチングを勉強することにしました。
 部下の可能性を引き出したり、部下と一緒になって取り組んだり、コーチングを勉強することで、私は今まで使ったことのない言葉を話すようになりました。

 今までは、部下に仕事を依頼できても、完成したら「ありがとう」としか言えず、具体的に承認したり、感想が言えなかったことが、とてももどかしかったのです。しかし、承認しよう、感想を言えるようにならなくちゃ、と意識することで、自分が感想を言えるためには、どうしたらいいのか考え、自分の行動も変えました。結果、大きな成果をあげ、独立へも繋がるほどの大収穫だったのです。


 サポートからリーダーシップへの成長が、どのようなものなのか、クライアントさんもイメージがついたようでした。
 クライアントさんがこんなことをおっしゃいました。
 「アシスタントをしなくちゃいけないと思っていると、ずっとアシスタントだけれども、社長にならなきゃと思っていると、社長になる、という言葉を聞いたことがあります」と。

 それを聞いて、私が部下のつもりでいたところから、急に階段を上りだした10年前が、なんだか懐かしくなってしまいました。私もクライアントさんと同じく、その頃は、おぼろげながらだった未来のイメージが、いまこうして現実になっているのです。

 きっと、遠い未来に思い描いていることが、階段を上ることを決めることで、近づいてくると思います。


今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分の役割はなんですか?