前に進みたい気持ちがあるのに、やっぱりまた日々の忙しさに忙殺されてしまうという悩みでした。

 クライアントさんは、個人事業主の方です。お客様が来なくて困っているという時代もあったそうですが、今は頼りにされすぎて、仕事の日は予約でいっぱいで、それ以上に急な予約も受けてしまうこともあるようでした。
 お客様を受け過ぎて、そうしてあげないと悪いような気がして、そうすると他のお客様の相手をするときは、疲れ果ててしまう時もあるそうです。

 贅沢な悩みなのでしょうが、そんな状態がずっと続いていて、自分が実現させてみたい次のステージへは、全く進めないでいるようでした。

 もっと世の中的に成功している人たちは、アイデアを考える時間も、実現させる時間もあるように見えるけれど、自分には自分で考えて何かをするという時間が、あまりにも取れていないようです。やろうと思っても、そのときには疲れ果てて、アイデアも湧いてこなくなってしまうという悪循環に陥っていました。

 どうやって、お客様に対応していくのか? 「相手からの要望に対してやる」というルールを持つことで、以前は、それ以上過剰に関わっていたけれど、それはやめることが出来たとのこと。だけれども、まだまだ余白はなく、いっぱいいっぱいで、疲れすぎているようでした。

 余白を作るためには、要望、どこまでやるか?、時間…この辺りを見直すしかなさそうです。話していくうちに、「やっぱり時間を作ることだろうな」というところに辿りつきました。

 「時間ができたら、どれくらい自分が変わると思いますか?」と質問をしてみたら、「それは、凄い変わると思います」とおっしゃっていました。

4 それから、自分の時間を確保することでのメリットも考えていきました。クオリティーも上がって、今取り組んでいることも、もしかしたら半分の時間でできるようになるかもしれないし、自分の時間を確保することで、やることが止まっていたことも進められるし、今は、仕事場から見えるだけの光景だけれども、他もみることによって、インスパイアーされることもあるでしょう。自分のなかだけで、これはOKとなっている世界も、他に触れることによって、「こんな風なこともあるのか!」と気付くはずなのです。

 だんだんと、自分にとってもお客様にとっても、いいことは増えそうなイメージが広がっていきました。

 「いろいろと考えていたことが、確認できましたね」と私が言うと、「確認というかむしろ、なんでこんなにこればっかりしているんだろう。ダメなのかな自分は…。ここから抜けられないぞ」となっていたようでした。

 以前、育児をしながら働くクライアントさんが、まさにそのような状態に陥っていて、残業が多く、毎日終電だとおっしゃっていました。転職すれば済むことなのかもしれませんが、会社にも悪いと思って、なかなか前に踏み出せずにいらっしゃったのです。

 その方のセッションで、私はこんな風に訊かれました。
「堀口さんから見て、正直どう思います?」と。「なぜ、そこにしがみつかなくちゃいけないのかな?って思いますけどね」と私が答えると、「そう思いますか。やっぱり…」となり、その次のセッションでは、「自分の価値観」を明らかにしたことで、そこに執着しなくても、別の場所でも自分が満たされそうなイメージが広がっていったのです。その後、上司に相談し、数カ月後には会社内で異動できて、希望が叶ったことがありました。

 今回のクライアントさんも、「今日のセッションは、やっぱりここか、というところが出てきて、人に言われてみて、やっぱりそうだよね、となりました。ここから、出るぞ!」とおっしゃっていました。

 なかなか、自分の慣れている世界から出ることは、難しいこともあるのかもしれません。

 たまたま今日は、『モノを捨てよ世界へ出よう』という本を読み始めたところでした。沢尻エリカさんの旦那さんとしても有名な高城剛さんが書いた本です。題名に共感したので、手に取ってみることにしました。まだ、全部は読んでいませんが、全体的に背中を押されるような説得力で、とってもパワフル。行くぞ! という気分にさせてくれる本です。



あとがきにも背中を押されます。
夢に近付けられるのに、どうしようかな・・・と迷う時は、おもいっきり背中を押してもらいましょう。(笑)

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【あとがきより】
 あとは自分の気持ちのハードルを越えることが最大の障壁になることでしょう。その心のハードルとは、一体なんなのでしょうか? それこそ、日本式システムに捕らわれた仕組みに他なりません。海外へ出ることにより、この日本式システムから一度距離を置いてみることこそが、自分を知り、自分の新しい道を切り拓く術なのです。
 世界をまわると、日本は本当にいい国だといつも気づかされます。それは、僕がいま日本式システムから一度距離をとったから理解出来た最高の発見だと思うのです。気付かないうちにとらわれているシステムから一度脱却してみること。どんな時代も次の道は、そこからしか拓かれないんだと思います。

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 新しい世界を見ることは、海外へ行くことに限ったことではありませんが、扉はいつも開かれているということは、いつも意識したいものです。