45分間の単発のセッションがありました。海外の方だったので、向こうは夕方、こちらは午前9時でした。たまたま、FBのマクドナルド中央地区本部のリンクを辿って、男性ばかりの中の女性も珍しいなと思い私を知り、コーチングにピンと来たようでした。

 申し込みフォームのコメント欄に、テーマは、「しなやかに生きること」と書いてありました。

 「しなやかにと、書いてありましたけど、何が気になっているのですか?」と質問してみると、20代の頃に、「しなやか、たおやか、つややか」という言葉がいい響きだなぁと気になって、英語に訳せない言葉だなと思ったそうです。
 そして、40代になった今、「しなやかっていいな〜」と思った20歳の自分の心の声に耳を傾けてあげたいな〜と思ったとのことでした。

 20代のころは、黙ってこれをやりなさいと、言われたことに取り組んできたそうです。30代になると、20代の頃の応用編のようなことになり、さらに、自分の選択肢を広げて行くフェーズに入ったそうでした。
 「しなやかに」という言葉は、いつもどこかで聴こえてきても、「まだまだ早い」と自分に言い聞かせながら、とにかく、目の前の経験を積むことに取り組んでこられたようでした。そして今、これでOKという感じを得ていらっしゃるようにも感じました。

 なんとなく、クライアントさんから発する言語が、「黙ってこれをやりなさい」、「応用編」、「まだまだ早い」など、自分を叱咤激励する言葉が多かったので、「修行をしてこられたのですね」とクライアントさんに伝えると、「そう、まさに修行です」と笑ってお答えになりました。

 そして、「しなやか」な40代へ行きたいとのこと。
「つまり、泳ぎ方を変えたいのですね」と伝えてみたら、「そうです。その言葉とてもぴったり来ます。泳ぎ方を変えたいんです!」とおっしゃいました。

 泳ぎ方を変えることについて、具体的に聞いてみると、「計画立ててやることは今までやってきたので、これからは、しなやかに、流れに身をまかせながら、人生にミラクルが起きるといいですね〜」とのことでした。

 これまでのミラクルが起きたときの状況を振り返ると、自分はやるところまでやって、後は運任せのようなことが多かったそうです。

 それならば、まずは、辿りつきたいところを明確にする必要があると思います。
 クライアントさんの中では、これは無理だろう〜と思って、ミラクルが起きてほしいことを、口に出して言っていなかったようでした。無理だろうと思って、口に出さない人は、少なくありません。せっかく、コーチングの場なので、口に出してもらうことにしました。
 
 「自分らしい仕事をする。サポートした人たちがHAPPYになる。自分と家族との時間が増える。自由な時間を持つには、独立したい」と、言うことでした。

 クライアントさんは、コーチングが初めてとあって、私が質問するたびに、「あーーーーー」とおっしゃっていたので、初めて口に出すことを答えるシーンがとても多かったように思います。

 「独立する」という、ゴールが明確になれば、後は自分ができるところまでやると言うことが、クライアントさんにとっては、ミラクルが起きる条件ですので、何をしていくか?具体的にアウトプットしていきました。

 私が、「アメリカ人は、すぐに商売するイメージがあります。よくスタバで、英語を教えていて、代金の授受がスタバで行われている光景を目にすることがありますけど、日本よりハードル低いのではないですか?」と笑いながら言うと、クライアントさんは、「ハードルが下がりました」と言って、大きく笑いました。

 しかし、クライアントさんの周りに、なんちゃって個人事業主なアメリカ人が沢山いらっしゃるようで、(笑)うまくいっていない人ばかりを目にするので、反面教師にしているとのことでした。
 つまり、日本人のメンタリティーとアメリカ人の思想を融合させれば、いいバランスを生みそうですね。

 次に、独立する前に、会社の中で、どんなことをしてみたいか? 具体的にしていきました。自分の経験をアウトプットして、レクチャーをしてみたいとのことでした。
 しかし、少人数ならできても、大勢になると、質問されることが怖かったり、アメリカ特有の「ハイジャック」というのがあって、会議を乗っ取られることに不安を持っていました。

 クライアントさんの不安は、つまり「アウトプット」のようでした。
質問をされても、答えられないこと。自分の筋が通らなくて、ハイジャックされてしまうことです。

 話は、アウトプットすることへ、スライドしていきました。

 質問を受けて、答えられないこともありなのではないでしょうか。「すぐには答えられないので、後からメールさせてください」と真摯に対応してもいいでしょうし、「その質問は初めて受けましたね。今、この場で考えながら、答えてみたいと思います」と言いながら、ゆっくり言葉にしていくのもありです。

 私が、「アメリカ人って、アカデミー賞を見ていてもそうですが、皮肉をスピーチによく入れるじゃないですか。日本人には、理解しにくいところもありますけれど。なので、質問ありがとうございます。どちらがコーチかわからないですね。(笑)と自虐ネタを入れるのはどうか?」とジョークを言ってみたら、クライアントさんが笑っていました。

 そして、質問対策として、今までの経験をもとに、自分の考えをアウトプットしておくと、答えやすくなるので、テーマを決めて、じっくり考えるようなアウトプットを習慣化されてはどうかと、提案しました。

 クライアントさんは、初めてのコーチングでしたが、思いのほか、沢山自分の言葉が出てきたことに、驚いていらっしゃいました。

 今日のセッションがよかったら、堀口さんのことを紹介しようと、前々から決めていた友人が2人いるとのことで、早速、メールもして下さったようで、ご縁をつないでいただけて、私も嬉しいです。

 コーチングが全く初めての方とのセッションは、また違った面白さがあります。
自分の気持ちや思いや願いを口にしていらっしゃらないのは、もったいないことです。口にすることは、思いのほか、重いのかもしれませんが、まずは、アウトプットするということを、大切に考えてみるといいでしょう。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

こうなったらいいな〜と思っていることはなんですか?


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