心の声を聴くには? というテーマでのセッションでした。

 クライアントさんが思うに、心の声に従っている人は、直感やひらめきも冴えて、自分の選んだ道を信じて進めていて、不可能そうなこともその人の力なら、叶ってしまう。けれど、自分はというと、どれが心の声なのか? わからなくなっている。心の声が聴ける人とそうでない人の違いはどこにあるのか? 考えてみたいとのことでした。

 今まで、こうなりたい! と思っても、ことごとく叶っていないように感じているそうです。その口にした目標に従うと、失敗の道に入りこんでしまうことの方が多かったようです。なぜ、こんなに苦行が多いのか? 自分が乗り越える力があるから、そうなっているのか? それにしても苦しいことが多すぎるし、体も痛くなることが多いようでした。

 「心を無にして心の声が聞けるように、滝に打たれた方がいいでしょうかね」とクライアントさんが、真剣に言いました。そのセリフ、私も3年前に言ったことがあります。(笑)まさに、心の声が聴けていないと感じていたときでした。

 「滝に打たれた方がいい」という言葉を発する人は、自分に厳しいところがありそうです。私もその時を振り返ってみると、もっと、もっと、自分がやらないと、全然だめではないかと思っていたころでした。だから、修行の意味で滝に打たれた方がいいという言葉を発してしまったのでしょう。全然、滝に打たれたくはなかったのですが・・・・。
 今振り返ってみると、滝に打たれるとは正反対のことが必要だったのかと思います。
滝に打たれるという言葉に、自己否定をしがちである自分が現れているようです。


「自分の価値を自分で認めることが必要かもしれませんね」と問いかけました。

「自分を認めてしまうと、ダメになるんじゃないかと考える自分がいます」

「なるほど。自分のことを認めてしまうとダメになる。今、認めていないから苦しいことが続くんですよね。パターンを変えたいのなら、認めることですよね」

「ですよね。あ・・・、自分の中に、『どうにもならなくていいんだ』と、苦しいのに安心する自分がいます(苦笑)」

「おおお、自虐的ですね。つまり今まで、『どうにもならなくていい』という願いは、みごと叶えられてしまいましたね。(笑)『どうにもならなくていいんだ』と言っている、自分の中の自分になんて言いたいですか?」

「『もう、やめようぜ』と言いたいですね」

「あははは。それをやめたらどうなりますか?」

「そりゃ、凄いことになると思います。根拠のない自信はとてもあるのです」

「それが、心の声じゃないですか?」

「あ・・・。『自分を認めようとしないから、心の声が聴こえない…』今、話しながらそう気づきました」

「あー、それは名言ですね。なるほど。(笑)許しの儀式をするといいですよ。『自分を痛みつけていた自分を許します』と紙に書いて、燃やすんです。日曜日は満月なので、手放すのにちょうどいいですよ」

「おお。いいこと聞きました! 100枚くらい書いて燃やしたいですね。(苦笑)そう言えば、たまたま、紙を扱っている商売のお客さんから、昨日、メモ用紙をどっさりもらっていました。それに書いて燃やそうと今思いつきました!(笑)」

「なんと、昨日、貰っていたのですね! この日のために! すごい流れですね」

「自分の中の自分に『もうやめようぜ。痛めつけてもいいことないし』と語りかけることもしたいと思います」

 クライアントさんとは、半年以上セッションをしているのですが、毎回セッションでの話は、「なるほどね」と思うことばかりだったけど、「心の声を聴く」から遠ざかっていたあまりに、わかるんだけど、後もう少しだと感じていたようでした。ついに、エゴの声が出てきたんですね。

 自分を痛めつけようとするエゴの声が、とても大きくなっていたのでしょう。
「どうにもならなくていいほうが、安心する」という願いはちゃんと叶えられていたのです。神様は平等ですね・・・。
 
 今回のセッションで、エゴの声と心の声の区別がつくようになったクライアントさんの、今後の変化が興味深いです。

 自分を責めてもいいことないです。それよりも、自分を応援すればいいですね。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分への応援メッセージ。何て言いますか?



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