「自分のやりたいことが分からない」というテーマでの対面セッションでした。
自分のやりたいことが分からない人は、今まで色々とやりつくしてきたという感じを持っている人の方が多いようです。何をしたらいいのかわからないことで、焦っているのならば、何もしないというアプローチへ行った方が、落ち着くのではないでしょうか。単に逆の発想です。

 今まで色々とやってきたけれど…という方に共通するのは、世の中的にわかりやすいキャリアプランや、外側の価値を高めることからやりたいことを見付けて、どんどん潰して行くのです。だから、本当にやりたいことをしてきたかどうか?と尋ねると、「?」だったりします。

 そして、やってみてダメだったら、辞めればいいか、とどこかで思っていたりするので、
洋服を買う時も、とりあえず買って、後でダメだったら誰かにあげればいいかなとか、ダメになった場合のパターンまで想定していることも多いものです。

 全部頭で考えて、コントロールをしていると、人のこともコントロールしがちになります。あの人は、決定するのが遅いから、私が決めてしまおう、と先へ、先へと進めてしまって、相手の人にとっては、自分が信頼されているかどうか、不安にさせてしまい、友達関係もあまりよくない方向へ行ってしまったりします。

 自分のことを話すときは、早口で話すので、話してみてから、「ハッ」として、話さない方が良かったのかもとか、後から違和感を持ち、後悔することも多くなるようです。
本当に自分の内側から声が聞こえてきている時は、もっとゆっくり話すものでしょう。
言葉は少ないけど、吟味して話している人の話はとても伝わるものがあります。

 キャリアプランが決まっていて、それに向かってどんどんやっているときは、あまり気にならないでしょう。しかし、それがなくなったとき、焦ってしまって、人のことを待てなければ、自分のことも待てずに、何かしなくちゃ、と休んでいても罪悪感になったりします。そうなると、ゆっくり考えずに、とりあえず、これをやっておくか、というのが重なって、どんどん本当に自分のやりたいことから遠ざかって行くのです。

 すると、「私、何をしたらいいのでしょうか?」と、今度は何かを指示してくれそうな人に相談に行って、またそこで何か言われて、でも自分で決めたことではないので、またグルグルします。

 結局、「ゆっくり自分の心の声に耳を傾ける」ことなのではないでしょうか。
本当に欲しているものを知ること。

 自分の部屋を見てみれば、慌てて買った衝動買いの品々がたくさんあることに気付くかもしれません。レストランでオーダーするときに、メニューを全部読んで、本当に食べたいものをオーダーすることはあったでしょうか。

 まずは、立ち止まって自分を見る時間を作ることが必要です。自分が何を欲しているか?何かを買う時も、じっくり考えてから選ぶようにすることで、自分の内側の声が段々近づいていくことでしょう。そうすると、「自分のやりたいこと」が段々と分かり始めてくるのだと思います。

 自分のやりたいことが分からないから、「これから、あれかな」と、とりあえずやりながら模索するという手もあるかもしれませんが、それ以前に、自分の内側とつながっている感覚を持つことのほうが、いつも大切なのだと思います。

 「何をしたいのかな?」と常に内側に働きかける準備期間があってもいいのだと思うのです。普段の衣食住の中でも「本当に欲しているものを選ぶ感覚」を持つことで、自分の内側からつながる管みたいなものが、整備されて行くイメージでしょうか。

 その欲求からやっていくことが、未来の何かへつながるのではないでしょうか。それは、何が起こるか分からないということ。何が起こるか分からないから楽しい。そんな価値観もありかと思います。


今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分のやりたいことから遠ざかっていませんか?