お客様とのやり取りで行き詰まっているということで、自分なりにどうしていくか?アイデアを模索するセッションでした。その男性クライアントさんは、継続コーチングの後は、不定期にご自身のペースでセッションをご利用いただいているので、自ら「ゆうれいクライアント」と言っていらっしゃるんですよ。笑 

 行き詰まって、もう2ヶ月くらい経っているそうでした。まずは、現状をお話しくださいました。その人の中であれこれと手を尽くされているご様子が伝わってきました。 上司には「自分のやり方に固執している」のではないかとアドバイスをもらったようなのですが、見当がつかないようです。私もお話しを聞いていて、ちゃんとやっているなぁと思いました。クライアントさんの仕事は、私も全然知らない分野のお仕事なので、もちろんアドバイスはできません。でも、コーチングは、自分で考えていただくことをサポートするので、質問を投げかければ、知らない分野でも対応できるのです。

 そのクライアントさんとのセッションの時は、いつも私の質問だけで進行しています。今日は、「行き詰まっている」とのこと、ちょっと私も勇気を持って質問をしてみました。

「アプローチを変えるとしたら?」 

「・・・・出てこないですね」

なかなか出てこなかったので、

「もし、自分じゃない人がそのお客様とのやり取りをするならば、
どうするでしょうか?」と聞いてみました。

「伝え方でしょうかね」
と待っていたらでてきました。

 そこから、どのような手順、内容で仕事をしているか?というところから、自分の伝え方についての話へとテーマが変わっていきました。

 手順も内容もいいのだけれど、話し方や伝え方で、相手を迷わせてしまったり、本当にそれで大丈夫かと不安になったりするのかもしれないと、新しい問題が浮上しました。

 もっと深く探っていくと、色々な仕事の経験が増えていく中で、本当にこれは大丈夫だと言えるまでは、発言に自信が持てずに、語尾を曖昧にしたり、お客さまにとっては不必要なものをつけてしまったりして、シンプルに伝わりにくくなっているという、コミュニケーションが問題であることにたどり着きました。

 その話になった時、ふと自分のことも振り返りました。確かに、最初は怖いものなしという感じで、言葉にも「断定形」ではっきりとしている時期があって、でも次第に断定していることで、相手を傷つけたり、強い印象を与えすぎてしまい、そこから断定する怖さみたいなことも経験したことがあります。そうなると、自分を防衛するような伝え方になっていきました。でも、そんな時期を経て、今度はまた「自分らしく戻っていく」サイクルになっていくものだと経験上思いました。過渡期があったおかげで、最初の怖いものなしのころよりも、逆に余計なものがそぎ落とされて、断定をするから伝わるというよりも、シンプルになっていくから伝わるのだと感じています。

 クライアントさんに「本来の自分に戻っていく」というワードで思い当たることがあったようで、最近自分らしい発表をした場では、とても好評をいただいたばかりだったとか。
ちょうど、自分らしさに自分で背中を押せる材料も揃っていました。

 そのほかにも、今後も、芯がぶれないようにと、「どこを見て仕事をするのか?」「自分の仕事は何であるか?」なども再確認しました。

 「アプローチを変えるとしたら?」の質問の答えは、「本来の自分に戻っていく」という、実は一番自分に近いことが今日のセッションの「答え」でした。
もやもやしたときこそ、「本来の自分」を思い出してみるサインなのかもしれないですね。

 夜にメールをいただき、今日の仕事はとても集中できたとおっしゃっていました。



今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

最近、自分らしいと思えたことは何でしたか?