昨日のメルマガより、ご質問を頂きました。
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今週の「楽天的」… について、楽天的を考えられない人に、
その感じ方考え方を、どんな風に、どう話したら伝わるのか、悩んでいます。
私自身は、全ての出来事、出会いを、楽しんでいこうとしか受け取れない!
すっかり楽天的なので、尚更、難しく感じています。
堀口さんは、どんな風に伝えてらっしゃるのでしょうか…?
いつか、お話いただけると有り難いです。
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メールをくださった人は、伝えることに関して、何か障害物を感じていらっしゃるように感じました。自分の考えを押し付けてしまわないか?、落ち込ませてしまわないか?、怒らせてしまわないか?、を心配に思っていると仮定してお答えしていきたいと思います。

「自分の考えをどんな風に相手に伝えるか?」
ポジティブな人にとっては、愚痴を言っている人を止めたくなったり、
もっとこう考えた方が楽じゃない?って言いたくなったりしがちの方も少なくありません。
私もコーチングセッションをしていると、そういう局面にたくさん出くわしました。

 私がコーチなりたてのころは、「この考え方が楽」と解決策を提案することもよくしていたと思います。しかし、新しい視点をと思うばかりに、解決策を言うことに必死で、相手の話を最後まで聞いていない自分に、ある日、気づいたことがありました。

 3年前くらいに、クライアントさんに、「『でも』って言葉を使わない方がいいですよ」と教えたときです。その人から「もっと承認してほしいです」とセッション後、メールがきました。コーチングもお休みしますと断られました。

 多くの自己啓発書にも、「でも」は禁句だ、みたいに書かれていましたので、私もそう思っていたし、そうお伝えしたほうが、いいと思っての判断でしたが…。

 私は、その後、反省をしました。「正解はこちら」みたいな感じになってはいけないと思いました。相手の考える余白を奪ってしまうと思いました。

 「いいも悪いもない」という前提が、相手に考えさせる力をもたらすのだと思います。
私もいまだに、親に「善悪」みたいな感じで言われると、腹が立ちます。(笑)最近も車の運転をしている時に、助手席に座った母親が、いちいち「だめよ、ああいうときはスピードを緩めないと」とか、「今のところ、ちゃんと止まらないと危ないわよ」とか。

それよりも、「ああ、今の怖かったわ」とか、その人の感じた事実をそのまま言ってもらった方が、「ああ、怖い思いをさせたのね、ごめんなさい、これから気をつけるわ」と自分から気をつける策を講じたいと思います。(屁理屈 笑)


 コーチングのクラスを受講している時に、「フィードバック」というクラスがあって印象的な話がありました。「8時待ち合わせなのに、20分遅れてきた人に、何と言えば反省してもらえるか?」について考えました。

 例えば、「なんで遅れたんだ?!」と注意を促すセリフを言うことは想像付きやすいですね。
フィードバックで言うと、「8時20分ですね」です。そうすると、相手は、「申し訳ありませんでした」と自ら反省して、策を考える方へ向かいそうです。

 フィードバックとは、事実を伝えるということです。事実と言うのは、見た事実と感じた事実があると思います。


 「相手の領域に入りすぎず、自分の感じたことをただ言う」。
自分のような考え方をした方が楽になるのにと思って、相手に「こういう風に考えると楽になるよ」と言うよりも、「今の話を聞いていて、とても大変そうに思った」と、まずは言ってあげてはどうでしょうか。

 それから、「もし、○○な方向から考えてみると、どう?」と、善悪なしで、試しに考えてもらう程度で、相手に問いを投げかける。そして、その答えに対しても、「なるほどね、そっちだとさっきより楽に感じたのね、いい感じかもね」と感じた事実を言う。

「そうだよ、そう考えた方が楽でしょ、ね、ね!」みたいになると、自分が正しい感が、思いっきり出てしまい、相手がしらけてしまうような気もします。人に影響を与えたいタイプの人は注意が必要です。


 昨日の「楽観的」について書いたメルマガも、「いいところも、欠点も両方見る」をまとめに書きました。いいもわるいもなく、色々な方向からただ考えてみることが、楽観的と、私の中で定義づけてみたら、自分の中でしっくりときました。

 自分の考えは、人それぞれ持っていていいのですが、言い方です。
相手に入りすぎないように言うこと。相手に考える余白を作ること。
そのために、「こちらの方から考えてみるとどう?」とか、「自分の感じた事実を伝える」ことで、相手が自分で考えることを促すことになるので、試してみる価値はあると思います。(ここでも 「試してみてください」と言わない私です)


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

どんな投げかけをされると考えやすいですか?