今日、私を見つけてくださった方から、ご質問メールをいただきました。
カリスマ販売員メールセミナーを購読してくださったご様子でした。

メールです。
「販売歴は11年です。人材育成を今やっているのですが、やはり教える事の難しさ、結果をだせずモヤモヤとしている中、このメールを見つけました。本気で結果を出したいし、頑張ってる事を認めてもらいたい、自分には教えてくれる上司がいません。何をしたらいいのか道しるべになるんではないかと思いメールしました」


 たった150文字なので、どこから何を言ったらいいのか?悩みましたが、『教えることのむずかしさ』と言うところがキーポイントでしょうかね。


 私が、「教える」を初めてしたのが、教育実習です。テキストに沿って、わかりやすく伝えるために、50分のタイムスケジュールを綿密に組んで、その通りに授業を進めていきました。計画を立てる段階が、かなり大変だったことを覚えています。でも、作ってしまえば、後はその通りに授業をしていけばいいので、どうにかできました。


 次に、「教える」をしたのが、マクドナルドの社員になったときです。マクドナルドでは、正しい基準で、みんながオペレーションをするために、店の基準通りにやってもらうように「教える」です。マニュアルが用意されていたので、そのまま「教える」のですが、いかに素早くわかりやすく教えるために技術が要りました。しかし、そんなに難しくはありません。アルバイトでもTRができるようになっていました。オペレーションを正しくやってもらうことを教えるので、マニュアルのことさえしっかりと把握しておけば、誰でも教えることはできます。


 そして、次に「教える」をしようと思ったのが、アパレルです。「しようと思った」と過去形で書いていますが訳があります。「教える」予定だったのです。私がマクドナルドから異業種採用された訳は、マニュアルが必要だからでしたので。


 しかし、新人TRくらいのちょっとしたマニュアルは作ったのですが、それ以上の接客のマニュアルは、作れない、と途中でわかりました。例が多様すぎますし、感覚の世界だからです。


 そこで、私がとった戦略は、「やってもらう」でした。チームを作って、リーダーを作って、それぞれが自分でやってもらう仕組みです。皆さん、私よりもアパレルが長いですから、任せてしまうしかなかったのです。任せるくらいで、あまり力になれなかった…と、少し思いながら、2店舗目に異動しました。


 今度は、1店舗目よりも、力の弱いスタッフが多かったように感じました。だから、任せると言っても、少し無理がありました。私も、任せっきりにしておくわけにはいかなかったのです。


 そこで、また「教える」が復活しました。私は、1店舗目で接客力は、結構ついたと自分で思っていたので、部下に接客を教えることにしました。

 「接客ノート」をみんなに書いてもらって、私がアドバイスをする、というスタイルです。

しかし、1か月もすると、みんな何も書かなくなりました。私は、やらないなら仕方ない。ときっぱりと諦めましたが、その後、途方にくれました…。やはり、「教えるじゃない」んだな…と謎を残しました。



 「教えられない、任せるもできない」。
ここからどう復活していけばいいのでしょう?


 結局、次に始めたのは、私が独自で考えた顧客管理、ブログ戦略です。
これならば、「教えなくてもいい、任せなくてもいい、自分がガンガンやるだけ!」。
はじめは、そんな風に思って、始めました。人材育成よりも集客に走った方が、売り上げ上がる!と確信したのです。


 そして、自分がバリバリやっていくパターンで、売り上げが上がり始め、スタッフたちも私に協力的になり始めました。私の頭だけでは、もったいないので、店の集客に関して、スタッフたちにも意見を求め始めたのです。もしかして、ほのかにコーチングの始まりだったのかもしれませんね。そして、売り上げがとうとう上がりました。



 さらに、売り上げを上げようと、今度は「引き出す」ことを考え始めました。
私だけが、自分の力を使うよりも、全員が自分の力を使ったら、すごくなると確信したのです。みんなに得意分野を任せて、力を発揮してもらおうと思いました。「それぞれの力を発揮させる」には、「コーチング」があると知りました。日本上陸4年目くらいの頃でしたので、目新しい手法でした。そして、「引き出す」を実践したことで、イメージ通りセールスがまたアップしたのです。



 お悩みのメールに「頑張ってる事を認めてもらいたい」と書いてありましたが、これは、スタッフやお客様に認めてもらいたいと思った方が、「引き出す」をするときには、いいベクトルになります。会社、上司に認めてもらいたいとすると、部下のことがおろそかになってしまうからです。私の経験上です。


 「引き出す」をすると、スタッフやお客様に感謝されることが増えました。
「自分が気づいていなかった才能に気づかせてもらいました」と、辞める時にメールをもらったときは、ほんと泣きました。それが病みつきになって、今は、毎日「引き出す仕事」になっているほどです。笑


 つまり、「引き出す(コーチング)」「部下、お客様に認めてもらえる自分」を意識して、取り組みはじめることを、一つの道しるべとして考えてみてはいかがでしょうか?
(150文字から想像して書いたので、見当違いの答えだったら申し訳ないです)


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

過去に引き出してくれた上司はいましたか?
どんな風でしたか?